2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

カテゴリー「劇場公開」の記事

2018年10月14日 (日)

エンジェル、見えない恋人

Mon_ange
 ベルギー
 ロマンス&ファンタジー
 監督:ハリー・クレーヴェン
 出演:フルール・ジェフリエ
     エリナ・レーヴェンソン
     フランソワ・ヴァンサンテッリ
     ハンナ・ブードロー


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 目に見えない存在として生まれたエンジェルは、母親のルイーズに自分の存在を誰にも明かしてはいけないと言われていた。
ある日、エンジェルは目の見えない少女マドレーヌと出会い恋に落ちる。
エンジェルの秘密を知らないまま成長したマドレーヌは視力を取り戻す手術を受けることになる。

 主演の斎藤飛鳥は推しメンではないけど大好きな【乃木坂46】ということもあって「あの頃、君を追いかけた」を観ようかなぁと思うも、13年に公開されその年の個人的ベスト映画の2位にランキングさせたオリジナルの素晴らしさと思い出を大事にしたくてスルーすることに。おまけに今年は大好物の台湾産の青春群像劇の公開が見当たらずキュンキュンモードに浸れてないこともあって、予告とチラシを見ても良さげなうえに好みの雰囲気なんで本作ならば欲求を満たせるであろうの期待から張り切って観に行ってきた。

 予告とチラシの雰囲気から盲目の少女と透明人間のロマンスにてっきり目が見えないことで彼氏がそばにいるのに姿を認識できないを透明人間として描いたポップでキュートなロマンスかと思いきや本当に透明人間と不可視の存在と意表を突かれた。
幻想的、官能的かつホラーの趣もありと見どころは多くあるけれど、思った以上にフラットで静かな展開と当初の予想を大幅に裏切る(まぁ勝手な思い込みなんだけどね)もので決してキライな作風ではないけれどもアート性が気持ち強めなことも手伝って「何とも言い難し…」が正直なところ。
 常時、透明人間側の視線つまりVR的なところや、目が見えるにようになってからのマドレーヌの不可視の存在を認識し見つめる視線と音に対して繊細に気が配られていていた「ワンダーストラック」同様に本作も視聴の器官にハンデのこともあってか【視線】の感覚の表現にこだわりが感じられる。 79分というかなり短い尺も好ましい。

 余談として透明人間のエンジェルが水の中に落ちるの透明のなかに透明、そして顔にファンデーションを塗るの演出が「ジョジョの奇妙な冒険 第4部」に登場した透明化の能力を持つ静・ジョースターのエピと「まんま同じじゃんッ!」と透明人間を扱う上で当たり前の演出なのは百も承知しつつも野暮なツッコミを入れてしまった。

2018年10月13日 (土)

アンダー・ザ・シルバーレイク

Under_the_silver_lake
 アメリカ
 サスペンス&ミステリー
 監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル
 出演:アンドリュー・ガーフィールド
     ライリー・キーオ
     トファー・グレイス
     ゾーシャ・マメット


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 サムはビッグになりたいという漠然とした夢を抱えて、ロサンゼルスのシルバーレイクにやって来る。
だが現実は厳しく、仕事がない彼は家賃すら払えなかった。
やがてサムは向かいに引っ越してきた美しいサラに恋をする。何度かデートするが、ある日彼女は姿を消してしまう。

 16年に公開された斬新なアイディアでオモシロかった「IT FOLLOWS イット・フォローズ」のデヴィッド・ロバート・ミッチェル監督の最新作で前作同様に各方面でも高評価とあっては期待せずにいられない。
ただ【デヴィッド・リンチ監督の系譜のネオノワール・サスペンス】の一文に個人的にリンチ監督作品は超苦手としていることもあってその辺がひとつの不安材料…まぁ何にせよオモシロそうであることに間違いなしなんで、とりあえず観に行ってきた。

 「裏窓」や「めまい」とヒッチ先生作品へのオマージュ(墓石に刻まれたヒッチコクの文字の露骨さは最高)はこの辺の情報を入れてなかったこともあって驚きを覚え、全体的な古風な趣と相まって冒頭から一気に惹き込まれたし、企業広告や商品デザインに隠された暗号(タバコのキャメルのマスコットのジョーがタバコを咥えてる口元のデザインは女性性器の暗喩みたいな話を聞いたことがある)解読と月刊ムーが好みそうな陰謀説や都市伝説といったところも大好物なだけにオモシロかったのだけれども…。
 中盤以降はポップカルチャーの実状というか表と裏というかのエピをはじめ、カルト教団やらなんやらと次から次へと話が飛び、こっちは頭が悪いもんだから次第にワケが解らなくなってくる始末で途中から考えるのを諦め、最後に何かビシっと決まるものあるのでは?と気張るも、もはやモチベーションは閉店ガラガラ状態で観ることを半ば拒否してしまい、終盤からラストにかけては退出するか否かの戦いとなってしまった…。
まぁ、そんなワケで世間の高評価とは裏腹に見事に玉砕といったところで、不安材料であった【デヴィッド・リンチ監督の系譜】は伊達じゃなかった。

 玉砕したことで残念ながら俳優さんも誰一人して印象に残らず。
ただひとつ感じたことはニルヴァーナの「Smells Like Teen Spirit」を久々に聴きたくなったことだけかな。
Hello~Hello~Hello~How low~♪ てか、カート・コバーンが自殺してからもう四半世紀も経つのか…。

2018年10月 7日 (日)

イコライザー2

The_equalizer_2
 アメリカ
 アクション&サスペンス
 監督:アントワーン・フークア
 出演:デンゼル・ワシントン
     ペドロ・パスカル
     アシュトン・サンダーズ
     ビル・プルマン


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 表向きはタクシー運転手として働くマッコールは、CIA時代の上官で親友のスーザンが何者かに殺害されことを知る。
独自に捜査を進める彼は、スーザンが死の直前まで手掛けていた任務の真相に近づき危険にさらされる。
その手口からCIAの関与が浮かび上がり、敵はマッコールと同じ特殊訓練を受けていることが判明する。

 前作が公開されたのが4年前だったのか、てっきり2年前くらいだと思ってたよ…時間が経つのが異常なまでに早すぎる…それはそれとして続編、シリーズものの断捨離をしている今日この頃にあって久々に素直に「観たい!」と思えた本作。
DIY仕事人のオモシロさもさることながら主演のデンゼル・ワシントンの自身の長いキャリアの中で初の続編ものという触れ込みの半端ない激レア感に期待値がさらに上昇。そんなワケでマッコール氏の裏稼業ぷりを堪能すべく張り切って観に行ってきた。

 マッコール氏は辞めちゃったのね…お節介なオッサンがより取り見取りのアイテムを使いホームセンターのような限られた場所でスキルを発揮してを楽しみにしてたんだけど…要所要所でそのスキルをちゃんと披露してはいたけど全体的には気持ち銃にウェイトが寄っていたように見受けられいちばんの魅力が薄れてしまっていたように感じられた。
また、敵も政府機関のデカい相手はトムさんやダニエル・クレイグに任せておいて本作は前作のようにマフィアや犯罪組織と街中の悪を相手に大暴れとコンパクトだけどすこぶる熱くあった前作の作りの方がこのシリーズには向いてるような気がする。
 道を踏み外しかける若者の姿を見過ごすことが出来ずに説教や軌道修正のお節介と悪に対しての非情さとは裏腹のやさしさ、黒人や中東&ユダヤ人といった人種間の交流劇といったドラマ性は前作とくらべると広がりが出てたし読書好き設定も継続されていた辺は高評価。
そんなこんなで前作とくらべると評価は気持ち低めだけれどもコレはコレで十分にオモシロかったので概ね満足。
余談になるけどパン屋と言った時点で即【小麦粉=粉塵爆発】に行きつき、その辺りを素直に楽しめなくなっていることに我ながらつまらないと思えて仕方がない。

 TVシリーズ「ドクタークイン 大西部の女医物語」でよろず屋のローレンさん役のオーソン・ビーンがサム役で出演。
確かクイン先生のシリーズ主版か終了して1~2年後くらいに公開された「マルコヴィッチの穴」以来だから実に20年ぶりの再会。
その当時ですでにじぃさんだったよなぁと思い調べてみると今年で御年90歳とのことで今だ現役の姿に敬意。

2018年10月 6日 (土)

運命は踊る

Foxtrot
 イスラエル&ドイツ&フランス&スイス
 ドラマ&ミステリー
 監督:サミュエル・マオズ
 出演:リオル・アシュケナージ
     サラ・アドラー
     ヨナタン・シライ
     シラ・ハース
     

                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 ミハエルとダフナの夫婦は、家を訪ねてきた軍の役人から、息子のヨナタンが戦死したと知らされる。
ダフナは悲しみと衝撃で気を失い、ミハエルはショックを隠しつつも役人の対応に不満を募らせるが、やがて戦死が間違いだったことが判明しダフナは胸をなで下ろすもミハエルは憤慨して役人に息子を帰すように迫る。
一方のヨナタンは、戦場の検問所で仲間の兵士と怠惰な時間を過ごしていた。

 「イスラエルにとって有害な映画、政府の映画基金から製作費を与えられうべきではない…云々」と政府から叩かれるも大ヒットし、イスラエルのアカデミー賞とされるオフィール賞で最多8部門受賞、そして17年のヴェネチア国際映画祭で【審査員大賞】受賞と欧州で高い評価を受けたの情報に大きく惹かれたんで張り切って観に行ってきた。

 本作は不測の出来事、因果応報といった時として逃れることのできない運命の不条理さの皮肉であって、どの辺りを「イスラエルにとって有害な映画」として捉えたのか解らなくはないけれども、そこをどうこう言ってるワケじゃねぇんだから取り立てて目くじらを立てるほどは無ぇんじゃねぇかと…それはそれとして終盤での意外性のある伏線や原題の「フォックストロット」もいわゆるボックスステップで運命は繰り返されるの暗喩となっているあたりはガツン来るものや響くものは大きくはないけれど見応えのある作品であったことに間違いはない。ただ、その時の感情でワンコに八つ当たりして蹴り飛ばすのは不快の極み!
 中盤の息子が赴任する荒野の検問所のエピは前半の重いものから一変してユル~いもので、どことなく近未来的な空気感は「セイント・クララ」、銃を抱えて踊り出すシーンも「戦場でワルツを」を彷彿させられ、同じイスラエルのアリ・フォルマン監督の影響を少なからず受けているのかなぁとも。

 ヨナタンが描くイラストをはじめ部屋に飾ってある絵画等が目に付き思いのほかアートな作品。
奥さんのダフナ役のサラ・アドラーなる女優さんのフィルモグラフィーを見ていたら08年公開の「ジェリーフィッシュ」という作品に出演しているとのこと。ただ、この作品を観た記憶があるような無いようなで今ものスゴくモヤモヤしてしょうがない。

2018年9月30日 (日)

劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~

Natsume02
 日本
 アニメ&ファンタジー&ドラマ
 監督:大森貴弘
 出演:(声の出演)
     神谷浩史
     井上和彦
     高良健吾


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 他人には見えない妖を見ることができる少年・夏目は、祖母・レイコの遺産“友人帳”を継いで以来、自称用心棒のニャンコ先生と共に多忙な日々を送っていた。
ある日、昔の同級生・結城と思いがけず再会した夏目は、妖にまつわる苦い過去を思い出してしまう。
そんな折、夏目はレイコと面識のある切り絵作家の女性・津村容莉枝と一人息子の椋雄と知り合うが、彼らの住む町には謎の妖が潜んでいるとの噂があった。

 ゆっくりとして静かで優しく時に切ないストーリーにキュンとさせられ気づけば深夜ひとり涙していることがある「夏目友人帳」の劇場版がついに公開! そんなワケだからいち「夏目友人帳」のファンとしては絶対的に見逃せないところだし、おそらく今シーズンのなかでいちばん期待し公開を楽しみしていた作品と言い切っても過言じゃないんで張り切って観に行ってきた。

 劇場版だからといって何か特別なことをするのではなく、サントリーのウイスキー山崎のCMのように「何も足さない。何も引かない」でなんら変わることなくホッコリと温かい心持になると同時に切なさで胸をキュっとさせられ、その空気感と世界観を大事にしたいつも通りの【夏目友人帳】で大満足。
未見なうえに観るつもりもないから言える立場ではないのだけれども観る前から「4回泣けます」と感動の押し売りをされるよりも本作のように期待もせず知らず知らずのうちに涙をながしている方がはるかに好み。
 夏目をはじめとするレギュラーメンバーに椋雄とバカがつくほどに優しすぎる姿と、夏目のもとに集まる「犬の会」の妖怪たちのわちゃわちゃ感、そしてただでさえカワイイのに3匹に分裂したニャンコ先生の破壊力抜群の可愛さたるやと登場したキャラすべて愛くるしい。人と本来交わることのない妖とのつながり、そして人と人のつながりも描かれていてサブタイトルの「うつせみ【=生きている人間の世界】に結ぶ」の通りで感慨深く、それぞれのエピがすべて回収されて最後に結実していく構成力も見事。憎まれ役の的場一門が登場しなかったのも好印象。
きっと若い女性客が多いのであろうと少し気恥ずかしさを感じながら劇場に行ったのだけれどもこれが大間違いで老若男女問わずの広い客層で本作がどれだけ多くの人に好かれているのかがよく解りウレシくあった。

 神谷浩史のイケボ、ベテラン井上和彦の声の使い分けと人気声優さんたちの演技もさることながらゲスト出演した小峠のルックスに寄せた気のイイ妖怪の存在がなかなかヨカッタ。
余談になるけどちょうど上野のTOHOシネマズで観たこともあって帰りに歩いて店内に100台近くガチャポンが設置してある秋葉原にあるガチャポン会館で何かしらのニャンコ先生のグッズをゲットしようかと思うも残念なことに1台しか置いておらず、しかもそれほど欲しいと思えるものではなかった…こんなことなら普通に劇場でキーホルダーを買っておけばよかったと後悔。

2018年9月29日 (土)

クワイエット・プレイス

A_quiet_place
 アメリカ
 ホラー
 監督:ジョン・クラシンスキー
 出演:エミリー・ブラント
     ジョン・クラシンスキー
     ミリセント・シモンズ
     ノア・ジュープ


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
音に反応して襲撃してくる何かによって、人類は滅亡の危機にさらされていた。
リーとエヴリンの夫婦は、聴覚障害の娘ら3人の子供と決して音を立てないというルールを固く守ることで生き延びていた。
手話を用い、裸足で歩くなどして、静寂を保ちながら暮らしていたが、エヴリンの胎内には新しい命が宿っていた。

 ここまで連敗続きで個人的に今シーズンは不作と言っても過言ではないホラー作品。
そんな中にあって「音を立てたら即死」というかなり突飛で特異な設定は文句なしに大きく期待させられるし、その期待を裏付けするかのように本国アメリカでも大ヒットを記録したのとこで公開を楽しみにしていた作品なんで、連敗ストップの願いも込めて張り切って観に行ってきた。

 デストピアを舞台に語られる家族愛とサバイバル劇、「音を立てたら即死」だから音を立てないように常に裸足で歩き会話もほとんどが手話、そして即時も食器を使わないと基本に準じた諸設定は確かにオモシロくはあったけれども、観ていれば観ているほど「音を立てたら即死」の基本設定の粗や敵が襲ってくる音の基準の曖昧さが目に付きはじめ、後に危機感を募らせたいは理解できるも階段から突き出るクギや事の発生から妊娠というムリ感が半端ない演出に全力で興ざめしてしまった…。
同じ「音を立てたら即死」ならばイカれ具合も振り切っていた「ドント・ブリーズ」の方に軍配ってぇ感じかな。
 個人的に「ザ・フィースト」以来となる幼児を問答無用に殺したあたりまではかなりヨカッタものの硬い外皮に覆われてというワリには弱点が高周波、おまけにショットガン1発で普通にKOって…それまでの緊張感やら絶望感は一体何だったのだろうか?
まぁ言いたいことや遊び心は解るけど、この程度ならば海兵隊の一個連隊でも十分に退治できるし、「音に敏感まで解っているのならばそれが弱点にも気づくはずなんだけどなぁ」と次から次へと思わせられちゃうとさすがにね。
なんにせよ鑑賞中これほどまでにポップコーンを食う音が気になる作品もそうそうないんで稀有なことだし、本作をはじめ「ライト / オフ」のように突飛で意外性のある設定もまだまだありそうだなぁと。

 監督で父親役のジョン・クラシンスキーって「お家(うち)をさがそう」の主人公の俳優さんだったのか。フィルモグラフィーを見てもTVシリーズか未公開作品ばかりなんで覚えてないのもムリねぇか。
娘リーガン役のミリセント・シモンズだけど「ワンダーストラック」同様に今回も耳の不自由な子の役かと思っていたら、なんと実際にそうだというからビックリ。出来る役は限られるだろうけどこういう俳優さんは無条件で応援したくなる。

2018年9月22日 (土)

リグレッション

Regression
 スペイン&カナダ
 サスペンス&ドラマ&ホラー
 監督:アレハンドロ・アメナーバル
 出演:イーサン・ホーク
     エマ・ワトソン
     デヴィッド・シューリス
     デイル・ディッキー


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 1990年のアメリカ・ミネソタ。ブルース・ケナー刑事は、父親の虐待を告発した少女アンジェラ・グレイの事件を取り調べることになるが、訴えられた父親も当事者の少女もなぜか記憶があいまいだった。
真相究明のため有名な心理学者の協力を仰ぎ、アンジェラの記憶をたどりながら暴行事件の真相を追う。

 ニコール・キッドマン主演の「アザーズ」がオレの映画歴において今まででいっちゃん怖いと思ったホラー作品。
その「アザーズ」のアレハンドロ・アメナーバル監督とスタッフが再結集とあってはだし、氏の過去の作品「テシス / 次に私が殺される」「パズル」も怖くオモシロかったと実績も文句なしとあって期待するところも大きくあったんで、張り切って観に行ってきた。

 今、再読しているエド・マクベインの87分署シリーズの「晩課」がちょうど、本作と同じ悪魔崇拝と奇跡的にかぶったことで、その辺のカルト集団の特色等の知識の掘り起こしと上積みがイイ感じに出来ていたことでオモシロく観られると思うも、悪魔崇拝とそれによる虐待行為は本当にあったのか無かったのか?を捜査をするひとりの刑事の【自分が望む結果が真実】が故に盲目的になりなかなか真実にたどり着けずや、記憶が曖昧な容疑者たちと心理学者による記憶掘り起しの退行療法はホラーというよりかは心理劇の趣で作りは興味深くあれど、アレハンドロ・アメナーバル監督作品としてはどそれほどオモシロくはなし…。
15年の作品で日本で3年後の今になっての公開も何となくわかる気がしないでもない。

 信じる少女の言動に振り回されて暴走&憔悴していく刑事役のイーサン・ホークの鬼気迫る演技はかなり見応えがある。
期待していた心理学者役のデヴィッド・シューリスは確かに大事なキャラではあったけれども何となく中途半端感は否めず…。
登場人物の刑事、学者、聖職者という独特目線…ある意味、視野が狭く凝り固まった考えの持ち主の役職が揃っているあたりは閉塞感が極まった感もあってヨカッタし興味深くもあった。

2018年9月15日 (土)

いつも月夜に米の飯

364500_02_01_02
 日本
 ドラマ
 監督:加藤綾佳
 出演:山田愛奈
     和田聰宏
     高橋由美子
     渡辺佑太朗


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 東京の高校に通う千代里のもとに、新潟で居酒屋を開いていた母親・麗子が失踪したとの知らせが届く。
千代里は、自由奔放な性格で男癖も悪い彼女に複雑な思いを抱くが、自分を女手一つで育ててくれた母親の店を放ってはおけないと新潟に帰る。店の料理人アサダと一緒に、母の代わりを務める千代里は、幼なじみで酒屋の瑛一や常連客たちと触れ合ううちに少しずつ周囲と打ち解けていく。

 巨大ザメも黄色いクマさんと動物ものってぇ感じでもねぇし、かと言って最強地球外生命体にもそれほど興味はなし…。
ナニか観るものはねぇか?と悩んでいるところに居酒屋を舞台にした人間ドラマを描いた本作の予告を観て取り立てて期待させるものはないけれども何となく気になったことを思い出し、そんなワケでということでとりあえず観に行ってきた。

 冒頭の口さがない親戚連中の姿に親戚ギライのオレとしては素直に共感できる反面、そのあまりの無神経さと下世話っぷりにイラつかされなんとも中途半端な心持ちのなかスタート。
「いつも月夜に米の飯=満足な生活を願っても実際はそうはいかない」の意味通り、手前ぇの思い通りに行かねぇこともあるけれど生きて行かなきゃならねぇとか、飯を作ってあげる相手、作ってくれる相手がいることの大切さと喜びと言いたいとはそれなりに伝わってくるも…。
 千代里と母親との関係を筆頭にアサダに対する想い、千代里を心配する常連客の面々、そして取ってつけた感が半端ないうえに全てを台無しにした感がなくもないクレジットの後のエピと、展開や設定がベタベタとまではいかにまでも満遍なくスウィートな味付けで、何とな~く安っぽい少女マンガぽく感じられて決して悪くはないのだけれど、いまいちシックリこないというか…
で、スタートからついてくる中途半端な心持ちがゴールまで伴走。

 「全編どこどこで撮影」と地方の魅力を前面に押し出した作品がけっこう好きだったりする。
本作は新潟県でとのことでその辺を売りにもしているみたいだけれども話しのほとんどが小料理屋内で展開するため新潟県の魅力らしい魅力はほぼ皆無…この辺もなんか中途半端さを感じる。
これと言って印象に残る俳優さんが不在だった中にあって全てをお見通し感が漂う常連客役の角替和枝の存在感と巧さは圧倒的で流石のひとこと。

2018年9月 9日 (日)

ヒトラーと戦った22日間

Sobibor
 ロシア&ドイツ&リトアニア&ポーランド
 ドラマ&サスペンス
 監督:コンスタンチン・ハベンスキー
 出演:コンスタンチン・ハベンスキー
     クリストファー・ランバート
     ミハリーナ・オルシャインスカ
     マリヤ・コジェフニコヴァ


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 連日ユダヤ人たちが大量に殺されているソビボル絶滅収容所では、ひそかに脱走を考えている人々がいるが、計画を主導するリーダーがいなかった。1943年9月、収容者としてソ連の軍人のアレクサンドル・ペチェルスキーがソビボルに移送されてくる。
彼の統率力とカリスマ性により、収容者全員の脱出を目指す前代未聞の反乱計画が始動する。

 自国ドイツからの、片や連合国と西側の目線で描かれたナチス&ホロコーストものはよく観るけれども、これが東側となるとハンガリー等の東欧諸国は別としてその親分であるロシア=旧ソ連目線となると観た記憶がそれほどないような気が…。
なんにせよロシア目線でのナチス、その名を初めて耳にするソビボル絶滅収容所について何かしらの勉強になればと思い張り切って観に行ってきた。

 所長をはじめとする主要看守をひとりひとり始末していく脱出計画は史実だというし、そのあまりにもスリリングでドラマチックさは映画そのものといった感じで驚き。またナチス将校の狂信ゆえの狂態と狂気に人は簡単に境界線を越えてしまうことが出来るのか?の怖さ、そこで何が行われていたのか?と、虐げられていた人たちの尊厳や不屈の精神が描かれて見応えもあったし勉強になったのだけれども過剰な演出、余計な演出が多々あったことで、史実を基にしたではなく復讐心に駆られての気持ちエンタメ性強しの無難な脱獄ものの印象は拭えずで合格点となる80点にあと数点足りず…といったところ。
 ソビボル絶滅収容所の存在とそこでの出来事も衝撃的だったけれども、脱走に成功した少年シュロモが将校を殺ったあとの「人の殺し方は、ここで習った」のセリフと後にブラジルに移住して逃げて来た戦犯を狩るナチスハンターらしきものになったことや、脱走した300人のうち半数が途中で地元民の落ち武者狩りに遇って命を落としていることはさらに衝撃的だった。
ソビボル関係者のその後を調べてみると天寿をまっとうする者もいれば、大半は逮捕され自殺の末路がほとんどで「耐えられずに自殺するくれぇなら何で?」と当時彼らを狂気に駆り立てものについていろいろと考えてしまう。

 蜂起の指揮を執ったユダヤ系ソ連兵サーシャ役で監督も務めたコンスタンチン・ハベンスキーって「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」に出てた俳優さんだったのか…軍帽被ってるときはカッコよくあるのに脱ぐと野球選手がキャップをとったら思いのほかハゲだった(例:渡辺久信 西武ライオンズ)に似てて何かガッカリ…。
ロシア語を話せない俳優さんが出ていることもあって吹き替えがされていてセリフと口が合ってないのが興を削ぐのが残念。

2018年9月 2日 (日)

SPL 狼たちの処刑台

Spl3
 香港
 アクション&サスペンス
 監督:ウィルソン・イップ
 出演:ルイス・クー
     ラム・カートン
     ウー・ユエ
     トニー・ジャー


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 タイのパタヤに住む友人を訪ねようとしていた15歳の少女ウィンチーが誘拐され、知らせを受けた父である香港の警察官リーは、自身の手で娘を奪還しようとタイに乗り込み、協力を申し出たパタヤ警察のチュイとその同僚タクと共に、ウィンチーの足取りを懸命にたどるリー。やがて国家が黒幕となっている臓器密売組織の犯行であり、さらには警察内部に組織に関わっている者がいることが判明する。

 「2」が公開されるまでに約10年の月日を要したにもかかわらず今回は2年でという短いスパン。
まぁ理由はどうあれ好きなシリーズであることに変わりはねぇし、主演もお気に入りのルイス・クーだし、前作に引き続きトニー・ジャーが出てるしで、熱い男たちによる熱いアクションでスカっと残暑払いの意味合いも兼ねて張り切って観に行ってきた。

 シリーズを通じて描かれる男たちの熱い魂と超絶アクションは見応えはあるも前2作のイイところ(重めのストーリー展開)と悪いところ(過剰)を取捨選択した結果、逆に普通なっちゃった感じで悪かぁねぇけどくらべるとね…。
そう思えてしまった一番の原因はおそらくコレといった決め手になるものが見受けられなかったことじゃなかろうかと。
はっきり言えば「1」ならば短刀使いの殺し屋役のウー・ジン、「2」の最強ボス級役のマックス・チャンと強烈に魅せられるキャラが不在だったってぇやつなんだよね。これ以降、ファンになるようなキャラ=俳優さんが欲しかった。
 キャラ面では物足りなさを覚えるも駐車しているバイクのハードル飛越、精肉所でのブッチャーナイフによる剣劇、ルイス・クーの怒りに任せての目隠しスレッジハンマー、そして超人トニー・ジャーによる久々の飛び膝&肘打ちの格闘シーンは、そのトニー・ジャーの出世作「マッハ!」の超絶アクション思い起こさせるものがあって大満足!

 善悪関係なしに別の意味で怒髪天のルイス・クーから入る冒頭のオモシロさも然ることながら「ルイス・クーだってこれくらいの娘がいる年だよなぁ…」と変に感慨深くさせられるものが。そしてさらに松平健化が進んでいるような。
ボス役のラム・カートンがねぇ…前2作のサモ・ハン、マックス・チャンのような凄味が全然で、政治力&知性キャラにしたのが裏目に出た感じで、そのもったいなさたると言ったら。
もったいなさで言えば主格と思われたトニー・ジャーの扱いには「マジか!」とただただビックリ…。

より以前の記事一覧