丘の上の本屋さん
イタリア
ドラマ
監督 : クラウディオ・ロッシ・マッシミ
出演 : レモ・ジローネ
コラード・フォルトゥーナ
ディディー・ローレンツ・チュンブ
モーニ・オヴァディア
【 物語 】 ( シネマトゥデイ )
イタリアにある村、 チヴィテッラ・デル・トロント 。 リベロ は、丘陵地帯を見下ろす丘の上に小さな古書店を構え、入れ代わり立ち代わり訪れる風変わりな客たちを温かく迎え入れている。 あるとき リベロ は店の外から本を眺めている移民の少年 エシエン に気付いて彼に本を貸し与える。 好奇心旺盛な エシエン は リベロ が語る読書の素晴らしさに熱心に耳を傾け、彼と読んだ本の感想を語り合う。
やがて彼らは、年齢や国籍を越えた友情を育む。
本好き、書店好きとしてはもちろんのこと、良くも悪くも 文科省推薦 、オマケに ユニセフ まで推薦しているようなんで、これはもぅ良作であること間違いねぇだろうから是が非でも観なきゃあならねぇだろってぇことで、張り切って観に行ってきた。
ゆっくりとした時間が流れ、これといった山場などない限りなくフラットな展開ながらも、古書店のじぃさんと読書好きの移民の子が織りなす物語は心温かく、舞台となるイタリアの静かな村の風景も素敵。
また、出てくる作品について多く語られることは無いけれども、 リベロ が エシエン に貸し与えた 「 星の王子様 」 や 「 アンクル・トムの小屋 」 をはじめとする作品ひとつひとつに意味やメッセージが込められていて、取り分けて「 我が闘争 」 から始まり最後の 「 世界人権宣言 」 への流れはちょっと行き過ぎの感がなくもだけれども思いのほか意味深い。
キャスティングにいろいろな人種を並べ立て、オリジナルを無視して人種変更して多様性を謳い、その思想を押し付けるのではなく、人権や差別といったものをi手前ぇで学び考えるようそれとなく教え導く本作のようなものが本当の 「 ポリコレ作品 」 のように思える。
そんなこんなで、若いころに神保町の古書店に勤めたくて面接を受けたことが 2 度ほどあるくらい読書、書店好きのオレとしては最良の作品といったところ。 だけにクレジット時の作品には似つかわしくない曲調だったのが残念極まりない…。
余談として勝手な想像になるけれども、閉館していなけりゃあ 岩波ホール あたりでの上映だったろうなぁ… と思えなくも…。
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