エンドロールのつづき
インド & フランス
ドラマ
監督 : パン・ナリン
出演 : バヴィン・ラバリ
リチャー・ミーナー
バヴェーシュ・シュリマリ
ディペン・ラヴァル
【 物語 】 ( シネマトゥデイ )
インドの小さな町に住む 9 歳の サマイ は、学業のかたわら父親のチャイ店を手伝っていた。
ある日、家族と映画館を初めて訪れた彼は、すっかり映画に魅了される。
ある日、映画館に忍び込んだのがバレて放り出される サマイ を見た映写技師の ファザル が、 サマイ の母親の手作り弁当と引き換えに、映写室から映画を観ることを彼に提案する。
ここ最近、巷ではインドのアクション作品がオモシロく大ヒット連発のようだけれども、個人的にあまり興味がなく、そのほとんどをスルーしてきていることもあって、インド映画はかなり久しぶりとなる。 何にせよ、インド版 「 ニュー・シネマ・パラダイス 」 とすこぶる評価がたかそうでもあるし、インドのホッコリ系にハズレが少ねぇこともあり、密かに期待していた作品ということで、張り切って観に行ってきた。
間違っちゃあいねぇんだろうけれども ファザル にとって映画は物語どうこうではなく、どちらかというと上映方法や技術的なものに強く惹かれていたように思え、古今の名監督の名を多々出し、それっぽいオマージュも見受けられたけれども、どの作品に感動し影響を受けたかはそれほど感じられず、謳い文句と若干のズレを感じなくも。 そんなこともあってか序盤から終始あまりノリ切れてないところに持ってきて、終盤が極端なまでに間延びした感が強くあったことで、上映時間約 2 時間がやたらと長く感じられた。
半ば人生を諦め、すっかり染みきったを負け犬根性を ファザル にも強いた感のある親父さんとは対照的に映画を通じて手前ぇの進むべき道を手前ぇで見つけ拓いた ファザル の姿と、子どもたちによる創意工夫をこらした映写機や観客みなで効果音を入れながらの上映会の行はキラキラとしたのが感じられ、ひとりの少年の成長譚としては決して悪かあなかっただけに何かいろいろともったいない作品といったところ。
映画館で映画を観ながらいっしょにダンスしたり、拍手したりするお客さん姿に、ネパールを旅した際に訪れた映画館で同じ体験をしたことを思い出した。 言葉が解らないので取りあえずアクション作品を観たのだけれども、ヒロインが悪漢に襲われる、主人公がバイクで颯爽と現れ、大立ち回りをしてヒロインを救出の一連の流れに、劇場内に拍手、指笛が鳴り響き、果てはスタンディングオベーションと日本では到底考えられねぇし、同じことをやったらそれはそれでイヤだけれども、初めての体験ということもあってスゲェ楽しかったことを今でも鮮明に覚えている。 そしてインド映画を観たあとは必ずインド料理が食いたくなってくる。
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