レンブラントは誰の手に
オランダ
ドキュメンタリー & アート
監督 : ウケ・ホーヘンダイク
出演 : ヤン・シックス
エリック・ド・ロスチャイルド男爵
ターコ・ディビッツ
エルンスト・ファン・デ・ウェテリンク教授
【 物語 】 ( シネマトゥデイ )
現代の若き画商ヤン・シックス氏は貴族の家系に生まれ、一族の先祖を描いたレンブラント作の肖像画を代々受け継いできた。
ある日、ロンドンのオークションハウス 「 クリスティーズ 」 でオークションにかけられていた 「 若い紳士の肖像 」 を見た彼は、レンブラントの真筆だと直感して安値で買い取る。 もしその絵が本物なら、レンブラント真筆の作品としては数十年ぶりの発見となり、真贋論争に美術界は騒然とする。
オランダのアムステルダム国立美術館の改修工事の顛末を描いた 「 ようこそ、アムステルダム国立美術館へ 」 「 みんなのアムステルダム国立美術館へ 」 のウケ・ホーヘンダイク監督の久々の最新作。
今回のネタも国を揺るがす美術界の一大事件の顛末とあってはだし、本作も前 2 作同様に絶対的にオモシロいこと間違いなしだろうから、これはもぅ観ねぇワケにはいかねぇだろってぇことで、張り切って観に行ってきた。
ロスチャイルド家が手放すこととなった 2 枚のレンブラントの作品を巡ってルーブル美術館とアムステルダム国立美術館、果てはフランス対オランダと国の威信をかけた争奪戦、 そして 44 年ぶりとなるレンブラントの未発見の作品の真贋 & 落札後の騒動と、巨匠レンブラントにまつわるそれぞれの欲が絡んだ騒動の顛末は 「 まるで映画のような話 」 と、劇中でも言ってたようにドキュメンタリーでありながらフィクション的なオモシロさがあった。 にしても先で紹介したアムステルダム国立美術館改修工事の一件を含め、ハン・ファン・メーヘレンによるフェルメール贋作事件とオランダは美術立国であるはずなのに… だからなのか? なんで事あるごとにこういうトラブルに巻き込まれるのだろうか? ホント不思議だよ。
美術品は 「 万民のもの。 ゆえに美術館にあるべき。 」 が個人的な考えなんだけれども、個人コレクターのいわゆる超お金持ちの美術品に対する熱量の方向性が、本当に純粋なものなのか? ただの投機目的なのか? 疑わしく思えてくる ( 前澤社長のバスキア作品落札や、昔の安田生命かどっかのゴッホの 「 ひまわり 」 落札の一件然り ) し、全員が全員ってぇワケじゃあねぇけど、その姿は品性に欠けてて滑稽でもある。
画商による落札戦、作品の真贋を描いた映画や書籍をいくつか紹介しようかと。
「 ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像 」 画商の眼力と投機でしかない画商の描かれ方がオモシロい。
「 迷宮のレンブラント 」 は贋作のノウハウが学べる。
書籍だと、フェルメールの贋作で自国オランダとナチスを騙したハン・ファン・メーヘレンを紹介した 「 私はフェルメール 20世紀最大の贋作事件 」 がお薦め。
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