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2020年12月12日 (土)

Away

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 ラトビア
 アニメ & アドベンチャー & ドラマ & ファンタジー
 監督 : ギンツ・ジルバロディス
 出演 :
      
      
      
 
【 物語 】     ( シネマトゥデイ )
 飛行機事故に遭い、ただ一人生き残った少年は見知らぬ島にたどり着く。
森の中で見つけた地図から島の端に港があることを知った彼は、漂流生活のさなかに出会った飛べない小鳥と共に港を目指すことにする。 度々遭遇する巨大な謎の黒い影から逃れ、さまざまな動物と出会いながら、少年は希望を求めてバイクを走らせる。
 
 個人的にアニメ映画は年に数本観る程度で、観るとすれば日本とアメリカ以外に、フランスが比較的馴染み深くあるといったところなんだけれども、ここ数年、韓国や台湾のアジア圏を中心に、いろいろな国のアニメ作品に触れる機会に恵まれることが多くなった気がする。 そんな経緯のなか、バルト三国のひとつであるラトビアから、世界のアニメーション映画祭で高評価を博している本作が公開。 予告トレーラーの美しい映像と物語に大きく惹かれるものがありってぇことで、張り切って観に行ってきた。
 
 セリフは終始一貫して皆無、故に事情説明もなく淡々と物語は進み、すべてを受け手側に委ねるといった作り。
だから勝手に解釈させてもらうと、主人公の青年が旅する世界は飛行機事故でひとり助かったという設定から考えるに、生死の境界の世界であり、青年の後を追う大きな黒い影の存在は死そのもので、生の世界における彼自身の恐れや不安といったものなのであろう。 旅の相棒となる飛べない小鳥もまた今の彼自身であり、白い小鳥の群れの中に一羽だけ黄色く色づいているあたりは個性である、そして 「 生きたい 」 という気持ちと、他にも語るべき暗喩が多々あり、言葉は皆無だけれどもとても雄弁でオレ的にはものスゴく好印象の作品。
 監督さんひとりで脚本、編集、音楽を担当し 3 年の歳月をかけて完成させたとのこと。 これだけでも十分以上にスゴいことなのに、作画もひとりでやったというから驚き。 たしかに人物や動物の動きのあるものはシンプルな画だったし、またせっかくキレイな背景もごくたまにポリゴン感が目立つといった粗がなくも…とは言えその出来栄えの高さにさらに驚かされる。
 
 先で述べたように本作は背景、主人公が旅する世界の美しさは最高のひとこと。 取り分けてウユニ塩湖のような鏡面の水面を歩むゾウの群の美しさたるや。 これはターセム・シン監督の 「 落下の王国 」 で、やはりゾウが珊瑚礁の海を泳ぐシーン ( あまりの美しさに何度観ても鳥肌が立つ ) に匹敵する美しさ。
ただ毎度毎度の如く残念に思うのは、大手レコード会社による推してるアーティストによる 【 日本版エンディング 】 と銘打った 【 イメージソング 】 の半端ない興の削ぎようったらで、ホント全て台無し…。

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