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2020年7月18日 (土)

ぶあいそうな手紙

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 ブラジル
 ドラマ
 監督 : アナ・ルイーザ・アゼヴェード
 出演 : ホルヘ・ボラーニ
      ガブリエラ・ポエステル
      ホルヘ・デリア
      ジュリオ・アンドラーヂ
 
【 物語 】     ( シネマトゥデイ )
 ブラジル南部の街ポルトアレグレに暮らす78歳のエルネストは、隣国ウルグアイからこの地に移り住んで46年が経ち、老齢のため目がほとんど見えなくなっていた。 ある日、ウルグアイ時代の友人の妻から手紙が届くが、手紙を読むことのできないエルネストは偶然知り合ったブラジル人女性ビアに手紙の代読と代筆を頼む。
 
 個人的に南米産のホッコリ系の人間ドラマは思いのほか良作で当たりであることが多くあるんで、本作にもその辺を期待しているのと同時に、かれこれ 15 年ほど前に公開され、いまだに強烈に印象に残っているウルグアイ映画 「 ウィスキー 」 のホルヘ・ボラーニなる俳優さんが主演ということで、いま一度その姿を観てみたくもありってぇことで、張り切って観に行って来た。
 
 偏屈じじぃのエルネストと、トッポイけれども気立ての良いビア、年齢も性別も違うふたりが互いに信頼し、導き合う心の交流をユーモアと温かい目線、ときに教養を織り込みながら描かれていて観ていてとても心地が良く、 また、その背景にあるどこの国も同じように抱えている高齢化社会による諸問題のテーマも語られていて、いろいろと考え思わされる作品だった。
ビアとの交流劇も確かにヨカッタのだけれども、個人的には隣人で親友のハビエルとのウィットに富んだやり取りや、病気自慢といった友情劇の方がグっと来るものが強くあったかなぁと思えもすれば、 SNS 時代だからこそなんだろうけれど、手書きの手紙が持つ 【 想い 】 や 【 説得力 】 というものをあらためて感じられもした。
  随所で、エルネスト ( 左 ) 、 ハビエル ( 右 ) と、それぞれが住む部屋、隣合うふたつの扉を映し出して来て、ラストで一歩踏み出したエルネストがふたりして右の扉に入っていく、ラストの演出は女性監督ならではの繊細さというか、詩的な表現でとてもオシャレで素晴し過ぎるのひと言! ここだけでも観に行った甲斐があったってぇもんだ。
 
 「 若いころは冒険を望むけれども、歳をとると穏やかな死を望む。 」 と、まぁこのフレーズが響くかどうかはあれだけど、エルネスト自体が教養の高い人だった故か、説得力や響くフレーズが随所で見受けられたような気がする。
エルネスト役のホルヘ・ボラーニを目にしていま一度、「 ウィスキー 」 が観たくなった。

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コメント

こんにちは。
しみじみとくる佳作でしたね。
人生の終わりの方かと思いきや、まだまだ人生の楽しみ・希望は残っている…というラストも素敵でした。
ビアもダメ男と別れて頑張れ!笑い話にするんだよ!と、そっとエール。

コメント感謝です♪

最後に一発ドカンとでかいものを打ち上げるだけじゃなく、こういう穏やかな死に花もあるんだなぁと思わされました。
大勝負に出てが男の夢としちゃあるけれど、実際は劇中にあったように穏やかな死を望むようになるんでしょうね。
メールと手紙、同じ文字でも持ってる説得力ってぇのは段違いってぇのも気づかせてくれたってぇ感じです♪ (゚▽゚)v

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