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2019年10月 5日 (土)

ジョーカー

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 アメリカ
 サスペンス & ドラマ & 犯罪
 監督 : トッド・フィリップス
 出演 : ホアキン・フェニックス
      ロバート・デ・ニーロ
      ザジー・ビーツ
      マーク・マロン
 
【 物語 】     ( シネマトゥデイ )
 孤独で心の優しいアーサーは、母の 「 どんなときも笑顔で人々を楽しませなさい 」 という言葉を心に刻みコメディアンを目指す。
ピエロのメイクをして大道芸を披露しながら母を助ける彼は、同じアパートの住人ソフィーにひそかに思いを寄せていた。
そして、笑いのある人生は素晴らしいと信じ、底辺からの脱出を試みる。
 
 何でも本国アメリカでは公開前からスゲェ騒ぎになってるらしく、それを証明するかのように各方面でも本年度のアカデミー賞の最有力候補に挙げられ、先日のヴェネチア国際映画祭では金獅子賞を受賞。
そこへもってきてホアキン・フェニックス & ロバート・デ・ニーロのクセ者ふたりの共演に、「 これを観ずして何を観る ? 」 ということで、いつも以上に張り切って観に行ってきた。
 
  孤独でコメディアンとしての成功を夢見る青年アーサー・フレックが如何にして悪のカリスマ、ジョーカーへと変貌していくのか? をただひたすらに描いたもので、「 バットマン 」 「 ダークナイト 」 のようにエンタメ性は皆無。
皆無ながらも、何時、何がきっかけで箍がハズれて狂気へ堕ちるのか? の緊張感は凄まじいうえに、貧富、格差社会そして利己主義の不条理な現実社会の中でもがく弱者の届かない叫びもエゲつないまでにリアル。 それ故の最後の全てを振り切り自信にあふれたアーサー = ジョーカーの姿の半端ない爽快感たるや。 1秒たりとも目も神経も逸らすことができずの圧巻の2時間だった!
  ラストでカウンセラーまたは尋問官相手に 「 すごいジョークを思いついた 」 のセリフは先の妄想狂から鑑みるに語られた生い立ちはすべて虚言であり、逮捕された経緯も地下鉄構内での殺人ではなく、1989年の 「 バットマン 」 で語られている通りウェイン卿殺害でパクられたと観ることもできる性悪説。 生い立ちも額面通り、ウェイン卿殺害もジョーカーに感化されたピエロ集団のひとりの犯行とも観れるの性善説でも受け取れることが出来てと、ジョーカーその悲しいまでの生い立ちに共感しまくっていたところに持って来てのこのパンチラインにしてやられた…というか感服の脱帽。
オレとしては89年版に帰結してるし、悪のカリスマであるならば前者の性悪説の方がジョーカーらしいかなぁと。
 
 コミックス然としたジャック・ニコルソン、ただひたすらその狂気が怖かったヒース・レジャーと歴代バージョンもヨカッタけれど、孤独と悲壮、もしかしたらそれすら嘘のまた新しいジョーカー像を創り上げたホアキン・フェニックスのジョーカーもこれまた最高。
そしてその演技にただただ圧倒されるばかりで、まさに独演会といったところ。
若い人はホアキン世代だから知ってる人も少なくなってきてるんだろうけど、オレとしては彼を観るにつけ兄貴のリヴァーが生きてたら今、どんな俳優さんになってたのかぁといつも思ってしまう…もう四半世紀も経つんだってさ…。

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劇場公開」カテゴリの記事

コメント

風情さん☆
ホアキン最高!でしたね。ただただ圧巻でした。
歴代の中でも最高のジョーカーだったのではないでしょうか。
性悪説ですか・・・
私は額面通り、気弱で心優しきアーサーであったと信じたいデス。

コメント感謝です♪

何でしょう、アカデミー主演男優賞 & 名優への足掛かりは 【 ジョーカー 】 役を手にした者ってぇくらいにジョー
カーの価値が爆上がりってぇ感じですよね。
闇堕ちもイイですが、ジョーカーのように常に余裕とか人を喰ったようなキャラは生まれながらの悪の方がピッタリと
いうか、まぁ個人的に好みかなぁですね♪ (゚▽゚)v

風情♪さん、こんにちは。
おっしゃる通りホアキンの独壇場でした。
この役を演じることができたのは彼にとっても役者冥利につきる経験だったのでは?
好き嫌いを言うのは難しい作品ですが完成度は凄かったと思います。
でも・・・他人に「ぜひ観て!」と薦めることはないですね。

コメント感謝です♪

まさかホアキン・フェニックスがここまでの俳優さんになるとは思ってもみなかったですよね。
でもこれでさらにジョーカー役の価値が爆上がりしたことで、次に続く俳優さんたちのプレッシャーも上がりってぇ感じがしなくもなんで、誰も手を出したがらなくなったりしないかの心配がなくもです。
単体 「 バットマン 」 と 「 スーパーマン 」 以降のDCコミックスものは個人的にハズれてるんで、スピン
オフとはいえこの素晴らしい出来栄えに大満足です♪ (゚▽゚)v

風情♪さんこんばんわ♪

今年のDC関連作は個人的には良い作品ばかりだったのですが、スピンオフである本作がやはり一番強烈な印象を与えてくれた気がしますね。ジョーカーの過去は化学薬品タンクに落ちてああなったみたいな淡白な部分しか記憶にもないせいか、本作での理不尽の波にのまれて変貌していく姿は設定に無理が全然無くてとても説得力のある描写でもあったと思います。
ジョーカーも演じる人によっては少しばかり個性も出ますが、ホアキンのジョーカーは悲哀と狂気が凄く滲み出ていて圧巻でした。あの笑い声も忘れられなくなりそうです。

コメント感謝です♪

ティム・バートン監督版をリアタイで観てる世代からすると、ジョーカーの誕生譚は化学薬品の中に落ちて云々のイメージが強すぎる感が無きにしもなんですが、今回の前日譚には何の抵抗もないうえに強く感動すらしました。オチはいろいろと解釈できますが、個人的には身の上話のほとんどは嘘、徹頭徹尾して悪であって欲しいなぁです♪ (゚▽゚)v

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