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2019年9月22日 (日)

帰ってきたムッソリーニ

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 イタリア
 コメディ & ドラマ
 監督 : ルカ・ミニエーロ
 出演 : マッシモ・ポポリツィオ
      フランク・マターノ
      ステファニア・ロッカ
      ジョエレ・ディックス
 
【 物語 】     ( シネマトゥデイ )
 1945年に死んだはずの独裁者ムッソリーニが現代のローマによみがえり、偶然彼を撮影した売れない映像作家カナレッティはドキュメンタリー映画の制作を考える。二人でイタリア全土を巡る撮影旅行に出ると、彼をそっくりさんだと思った人々はスマートフォンを向けるなど、いつしかムッソリーニはインターネットやテレビを通じて人気者になっていく。
 
 16年に公開され、毒気たっぷりで最高にオモシロかった 「 帰ってきたヒトラー 」 のムッソリーニ版!
正直なところ、ヒトラーは関連作品を率先して観ていることもあって、歴史や人となりについてそれなりに知ってはいるけれど、同じファシストで、ヒトラーが憧れたムッソリーニについては、全くの無知に近く、後学のためにも手っ取り早く映像とコメディでお勉強ということで、張り切って観に行ってきた。
 
 ドゥーチェ ( 統帥 ) ! ドゥーチェ ( 統帥 )! ドゥーチェ ( 統帥 )! ( 参考資料
ドイツをイタリアに、ヒトラーをムッソリーニに置き換えただけなんで基本的にオリジナルとまったく一緒。
インパクトや毒気の強さではどうしてもオリジナルに引けをとるものの、質実剛健のドイツ気質の作風に対して、ややコメディ色が濃く陽気とイタリア気質のお国柄の違いみたいなものを感じられたり、ラストもアレンジしてありと、それなりに特色を出してもいた。
また、ヒトラー版から時間を経て改めて観ると、ムッソリーニ & ヒトラーの両氏の主義主張に一歩踏み込んだ解釈をしていて、気づけばその主義主張を少なからず迎合しそうになっている手前ぇがいなくも…これがムッソリーニが言うところの 「 心の中に潜在的にファシズムが存在する 」 なんだな…怖い、怖い…。
 ムッソリーニの同行者カナレッティの恋の手ほどきをしたり、オレ以上にスマホを使いこなしもすれば、メールを打つスピードも凄まじくと現代への馴染みようの半端なさがオモシロい。 討論会でのスピーチや相手や司会者の言葉を巧みに躱しつつ、瞬時に相手のその言葉や理屈を己の武器として打ち返すといった為政者の言葉の巧みさに空恐ろしいものを感じさせられる。
そんなこんなで、ヒトラーとムッソリーニ、それぞれイイところもあれば悪いところもあり。個人的にはブラックさではヒトラー、観やすさではムッソリーニで、オレ的には甲乙つけがたくどちらも好きな作風。
 
 ヒトラー、ムッソリーニとくれば次はスターリン? それとも毛沢東? と誰しもが思い期待してしまうところ。
日独伊三国同盟の歴史的背景を鑑みれば、次は是非とも東条英機でと思うもまず日本映画界はこれをやろうという気概は皆無だろうな。こういうチャレンジも時に必要だと思うだけどね。

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劇場公開」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
いやはや、やはり欧米のこういう作品は、コメディでありながらきちんと伝えたいことを伝えているという、流石だと思います。
ムッソリーニの顔を正確に思い出せない私ですが、その辺りも含めて実は独裁者の許容は普遍的で平凡なものなのかも…?と少々恐ろしくなったりするのです。

こんにちは♪

そうなんですよね、当事者国としてはヒトラーやムッソリーニなんて黒歴史でしかないのに、コメディに仕上げてしまうあたりや、それでいながら今の世を痛烈に風刺していたり、メッセージを送っていたりで、本当にスゴイし、こういう作品を作れてしまう土壌が羨ましくてしかたがないです。
ムッソリーニと言われて風貌が思い浮かばないのは一緒です…正直なところ名前しか知らんですからね…r(^^;)

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