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2018年12月15日 (土)

来る

Kuru
 日本
 ホラー
 監督:中島哲也
 出演:岡田准一
     黒木華
     妻夫木聡
     松たか子


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 幸せな新婚生活を送る田原秀樹は、勤務先に自分を訪ねて来客があったと聞かされる。
取り次いだ後輩によると「チサさんの件で」と話していたというが、それはこれから生まれてくる娘の名前で、自分と妻の香奈しか知らないはずだった。そして訪問者と応対した後輩が亡くなってしまう。
2年後、秀樹の周囲でミステリアスな出来事が起こり始め…。

 「リング」「呪怨」とことごとく玉砕されてきた過去があるし、何よりもビデオやら携帯電話やらと最近の悪霊たちはナゼかデジタルの中に存在したがるアホみたいな風潮に解せないところも大きいこともあって「リング」以降のJホラーに関しては全くと言って信頼を置いていない。だもんで本作に関しても期するところは皆無なのだけれど、これといって観たい作品が見当たらなかったんで半ば冷やかしついでに観に行ってきた。

 人を攫うこと以外コレといった情報がなくそれ以上詳しく語ることはなかったけれども前半の虚飾空っぽの秀樹とフラストレーションの塊で陰鬱な香奈の一見普通に見える夫妻のエピはとても不快で、弱さや悪意、恨みに過ちによる罪に満ちたこのふたりのほうがよっぽど化け物じみている。貞子ちゃんや加耶子ちゃんの個人的な怨みつらみではなく人の悪意が呼び寄せるといった趣のアプローチや、このふたりに関わるゲスを気取る野崎と体中タトゥーだらけのキャバ嬢霊能力者の真琴の見た目とは裏腹の隠された善性とふた組のギャップが目を惹く。
 後半になると大除霊バトルが始まり前半のドラマ性のある物語から一転してエンタメものに…これが前半のドラマ以上にオモシロい! 神、仏、密教、沖縄のユタにイタコといった口寄せ&シャーマンから韓国の祓いチームに科学的除霊チームが一堂に会しての大祈祷&除霊パーティーは圧巻のひとことで血が滾った。取り分けて新幹線でやって来た神道チームの祈祷師の面々がキケンを察知して散会するシーンとJK巫女の「来るよ!」にシビれた。

 安定の岡田くんに妻夫木くんお得意の軽い男っぷり、黒木華の秘めた狂気、小松菜奈の見た目とは逆の闘志と責任感、歴戦の兵然とした松たか子と柴田理恵の異様さとカッコよさと個人的にキャスティングとキャラは最高だった。
そんなワケで当初は冷やかし半分と悪意に満ちていたぶんとてもオモシロく感じられ得した気分♪

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コメント

風情♪さーん、これ面白かったですね。
私も全く期待していなかったのですが良い意味で裏切られた感じです。
人の悪意や愚かさなどを描く前半部分は同じく妻夫木くん主演の「愚行録」の方が更に上かなーと
思っていたのですが後半の最終決戦の突き抜け感は見事というしかありませんでした。
そうそう、あの新幹線組のおじさまたちの散会シーンにはクラリときましたねー。
個人的には柴田理恵がカッコ良過ぎでお気に入りでした。

コメント感謝です♪

期待どころか端から貶すつもりで劇場に足を運んだワケなんすけど、ここまでオモシロいとはでホント本作はイイ意味で裏切られた作品でした。
前半の不快なドラマから一転して後半は怒涛の除霊バトルもさることながら、あの新幹線での演出の最高さといったらでしたよね。
こういう何気ないシーンでシビレさせるセンスや手腕は大したもんだと思います♪ (゚▽゚)v

こんにちは。

>一見普通に見える夫妻のエピはとても不快で、弱さや悪意、恨みに過ちによる罪に満ちたこのふたりのほうがよっぽど化け物じみている

まったく同感ですねぇ。でも私は黒木華にはどちらかというとちょっと同情的なんですよね。
むしろ青木崇高の人間性の方が嫌じゃないですか?(あ、役柄です、あくまでも)

まあ、結局は人為的なモノが畏れや祟りを産み出したりするのでしょうけれど。

役者さん全員素晴らしかった!

コメント感謝です♪

あぁ~ゴメンなさい…罪と書いてるけど今思うと闇ですかね…まぁ、いいや…。

青木崇高は何かしらある役柄だとは思ってましたが、まさかあそこまでゲスだったとはです。
高みから人を見下して笑ってるは確かにいっちゃん腹立ちますね。
人のダークサイドな部分を巧く表現してたと思えるし、おっしゃる通り役者さん全員が最高と思いのほかオモシロい作品でした♪ (゚▽゚)v

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