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2018年7月28日 (土)

ウインド・リバー

Wind_river
 アメリカ
 サスペンス&犯罪&ドラマ
 監督:テイラー・シェリダン
 出演:ジェレミー・レナー
     エリザベス・オルセン
     ジョン・バーンサル
     グレアム・グリーン


                                                                                      【物語】     (シネマトゥデイ)
 アメリカ、ワイオミング州。先住民族が住む深い雪に囲まれたウインド・リバーで、地元のベテランハンターであるコリー・ランバートが女性の遺体を発見する。FBIの新人捜査官ジェーン・バナーが派遣され、1人で捜査を開始するが雪山の厳しい自然環境や不安定な気候で難航する。ジェーンは、ウインド・リバー一帯に詳しいランバートの手を借りて調べを進めていく。

 先日、あまりの暑さからホラー作品でも観て内側からの涼を求めて「ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談」に足を運ぶもトホホ…に終わり、それならば冬&雪山が舞台と視覚的な涼ならばというのは冗談として、17年のカンヌ映画祭で【ある視点部門】で監督賞受賞ということで期待していた作品だったんで張り切って観に行ってきた。

 広大な雪原や山々が広がる寒々としたワイオミング州の大自然の脅威と殺人という暴力の脅威、そして貧困と差別に晒される先住民族保留地問題、日本ではあまり知ることのできないアメリカの闇が描かれ、実話を基にしていることもあって、終始重苦しい空気につつまれたかなり見応えのある深いテーマの作品。
また、事件を担当する若手女性FBI捜査官ジェーンが都会の常識が通用しないアメリカの限界集落、取り分けて先住民族保留地という特異な閉塞的な環境のなかで、奮闘し周りの協力を得ながら一人前の捜査官への成長譚もなかなかオモシロくあった。
 なんでもアメリカにおけるネイティブアメリカン女性たちの失踪人数は同じアメリカ国籍の女性の失踪統計には含まれないとラストで紹介されていたことを思えば、コリーの身におきた出来事も踏まえて考えるとキャッチコピーの「なぜ、この土地(ウインド・リバー)では 少女ばかりが殺されるのか――」はそうズレたものではないけれども、でもこの書き方だと連続してとなってしまい、実際の物語とは違ったものと受け取れなくも…なんか最近、意図的なのか? こういう微妙にズレたというかのキャッチコピーが目に付くのが気になってしょうがない…。

 弓矢をライフルに持ち替えた野生生物局員でハンターのコリー役のジェレミー・レナーの感情を抑えるも内に秘める熱い闘志を強く感じさせる演技はとても見応えがあったし、コンビを組むこととなるエリザベス・オルセンとの絶妙な距離感もヨカッタ。
警察署長役にネイティブアメリカン俳優のグレアム・グリーンが登場。以前のカッコイイ風貌とはうって変わってかなり丸みを帯びたことで全然気づかず、後にグレアム・グリーンだたことを知りあまりの変わりようにビックリ…。

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コメント

こんにちは。
映画宣伝用のコピーは別として、この作品は素晴らしい作品だと思いました。
厳しい生活環境の中に追いやられているネイティブ・アメリカンが、より凄惨な状況に遭遇する…その辺りに胸が痛みました。

コメント感謝です♪

自然環境、発展の望みの薄い限界集落、差別と三重苦のなかで生きていかなければならないネイティブの人たちの辛さや諦観そして逞しさが感じられ、静かな展開なで派手さもないけれど見応えはかなり高い作品でした。
よそ者に厳しくある閉鎖的な土地の中で新人女性FBI捜査官が一人前への一歩を踏み出す成長劇もヨカッタです。
まだ自分のスタイルが固定する前の新人ゆえの柔軟さが光ってたように思えました♪ (゚▽゚)v

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