死の谷間
アイスランド&スイス&アメリカ&ニュージーランド
SF&ドラマ&ミステリー
監督:クレイグ・ゾベル
出演:マーゴット・ロビー
キウェテル・イジョフォー
クリス・パイン
【物語】 (シネマトゥデイ)
全てが死の灰に覆われた世界で、自分をただ1人の生存者だと思っているアンは、唯一放射能汚染を免れた小さな谷“第二のエデン”で愛犬と暮らしていた。
ある日、彼女は珍しい車両と防護服を身につけた黒人男性ジョンを見つける。彼は汚染された滝の水を浴びて体に変調を来すがアンのおかげで助かる。
どういった経緯で出演したのか知らんけど裕木奈江が重要なキャラで出演していたスラッシャームービーの「レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー」以来だからかれこれ10年ぶりくらいとなるアイスランド映画。
ストーリー&キャスティングに大きく惹かれたのはもちろんとして、残念ながらW杯ロシア大会では予選敗退が決まってしまったけれども人口もわずか33万人の小国(オレが住む東京は江戸川区の人口のちょうど半分って…どんだけ江戸川区は人口過密なんだよ…)の映画&スポーツのさらなる発展の応援の意味も兼ねて張り切って観に行ってきた。
正直なところSF&ミステリーと映画サイト等でカテゴライズされているようなものではなかったけれども唯一放射能汚染を免れた小さな谷に愛犬とともに一人でくらすアンの孤独と絶望、そこに技術者の黒人男性ジョンが現れたことで芽生える安堵と希望、そしてどことなくいけ好かない空気を醸しだす白人男性ケイレブがふたりの間に現れ入ってきたことで嫉妬や牽制が生じてと、3人のあらゆる感情や心情の変化と機微を丁寧に描いていたように思えたと同時に、密室ではないけれど密室劇ばりの息苦しさや心苦しさが感じられてかなり静かな作りながらも見応え十分以上の作品だった。
滝の流れを利用して水車を回し自家発電したりの復興劇、信仰厚いアンと科学者ということもあって神の存在を信じないジョンと宗教が絡んできたりと、どことなく「ザ・スタンド」「アンダー・ザ・ドーム」とスティーヴン・キングの長編ディストピアものの色が濃く感じられなくも。まぁ正直なところ捻りなしのよくある感が強くあったからキング色を強く感じられたことで思いのほかオモシロく観ることが出来たのかなぁと思わなくも。
受け手側に全てを託すラストは結構好き。ジョンはなんだかんだでここに至るまでに人ひとり殺っちゃってるし、あの安堵感漂う表情を見るとそうなのかなぁと。
「スーサイド・スクワッド」時のトンチキねぇちゃんのハーレイ・クインとはうって変わってかなりまともな役どころだったマーゴット・ロビー、もしかしたらケイレブ以上に悪人だったのかも知れないジョン役のキウェテル・イジョフォー、そして終始不穏感漂うクリス・パインと三者三様の良さとワンコの存在が光る。
« ガザの美容室 | トップページ | ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷 »
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 死の谷間:
» 『死の谷間』 2018年6月14日 神楽座 [気ままな映画生活 -適当なコメントですが、よければどうぞ!-]
『死の谷間』 を試写会で鑑賞しました。
セリフも少なく玄人向きな作品だったw
【ストーリー】
全てが死の灰に覆われた世界で、自分をただ1人の生存者だと思っているアン(マーゴット・ロビー)は、唯一放射能汚染を免れた小さな谷“第二のエデン”で愛犬と暮らしていた。ある日、彼女は珍しい車両と、防護服を身につけた黒人男性ジョン(キウェテル・イジョフォー)を見つける。彼は汚染された滝の水を浴びて体に変調を来すが、アンのおかげで助かる。
結構長く感じる作品である。
登場人物は3名!(のみ)
マーゴット・... [続きを読む]
コメント