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2018年6月24日 (日)

ガザの美容室

Degrade
 パレスチナ&フランス&カタール
 ドラマ
 監督:タルザン・ナーセル
 出演:ヒアム・アッバス
     マイザ・アブド・エルハディ
     マナル・アワド
     ダイナ・シバー

                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 パレスチナ自治区、ガザの美容室は、離婚調停中の主婦やヒジャブをかぶった女性、結婚を控えた若い娘や出産間近の妊婦らでにぎわっていた。ところが通りの向こうで発砲騒ぎがあり、美容院は孤立してしまう。
極限状態で女性たちは平静を装っていたが、いつしかトラブルになり…。

  風変わりなコメディでいまいちノリきれなかったという記憶しか残っていない「D.I.」という作品をを観たのがかれこれ15年ほど前のことで、それ以来となる2度目のパレスチナ映画。
なかなか触れる機会に恵まれない国の作品であることはもちろんとして、男性中心の中東社会にあって女性たちによる美容室という限られた空間での密室会話劇の設定に大きく惹かれ、気になっていた作品だったんで張り切って観に行ってきた。

 監督は政治どうこうではなく市井の人たちの暮らしや人生を描いたと言っていて、確かにその通りなんだけれども少なからず、年齢も違えば生活環境も恋愛&結婚観そして宗教観も違う女性たちが、戦闘に巻き込まれ閉じ込められることとなった美容室という小さな空間で繰り広げられる会話と諍い劇は、いくつもの民族と宗教が入り乱れている地域なため常に紛争常態にあるイメージしかないパレスチナという特異な空間の縮図といった趣が感じられる。
 問題を抱えていたり独善的な女性がいたりとそれぞれキャラ立ちもしていたし、交わされる会話にそれぞれの暮らしや人生が垣間見ることができるも、どれもあまり変わり映えがないうえにダラっと続いて…と、興味ふかくあっただけに気持ちもったいなかったかなぁと。事あるごとに鳴る携帯電話の設定にイラっとさせられのとは逆に美容室の上空を飛ぶイスラエルのドローンの飛行音がとても不気味で怖い。

 勉強不足もあってパレスチナとイスラエルの対立程度のざっくりした構図しか知らなかけれど、本作を観るとハマスとかファタハとかパレスチナの自治権をめぐって対立する複雑な内部構造とそれ故の高い失業率と蔓延する麻薬問題と実情を知ることができて勉強になった。

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コメント

こんにちは。
私はこの作品、「こんな美容室、嫌…」という気持ちが先に立ってしまって、イマイチ乗れなかったです。
でも、戦闘の合間の悲惨な状況でもオシャレができる場所があるということは良いことなのでしょうね。
パレスチナ地区の問題は複雑ですね…。

コメント感謝です♪

確かにかなりクセの強いキャラが集まってるうえに終始いがみ合ってたから居心地はかなり悪い美容室ではありますね。
言いたいことや、設定はオモシロくあるんですが、どのエピも似たり寄ったりで気持ちダラっとしたりで同様にノリ切れず
といったところです。
子供が遊べて、女性がオシャレできるという当たり前のことが当たり前にできる日本ってホント幸せなんだなぁと思わされ
るものはありました♪ (゚▽゚)v

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» ガザの美容室 [象のロケット]
パレスチナ自治区ガザ。 パレスチナ人男性との結婚を機にガザへ越してきたロシア人女性クリスティンが経営する美容室は、いつも女性客でにぎわっている。 しかし、電気の供給が不安定なガザでは停電が多く、小型発電機を動かすガソリンもなかなか届かない。 そんな中、通りの向こうで銃声が鳴り響いた…。 社会派ドラマ。... [続きを読む]

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