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2018年5月 5日 (土)

ザ・スクエア 思いやりの聖域

The_square
 スウェーデン&ドイツ&フランス&デンマーク
 コメディ&ドラマ&アート
 監督:リューベン・オストルンド
 出演:クレス・バング
     エリザベス・モス
     ドミニク・ウェスト
     テリー・ノタリー


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 美術館のキュレーターとして有名なクリスティアンは、良き父親であり、慈善活動を支援するなど、周囲から尊敬されていた。
他人への思いやりを促すインスタレーション「ザ・スクエア」の準備に追われていたある日、彼は財布とスマートフォンを盗まれてしまう。それらを取り戻すために彼が取った行動が、思わぬ事態を引き起こし…。

 危機的状況に陥り咄嗟にとった父親の行動で家族の絆に亀裂が生じて云々の人間の奥底にある部分を描きシニカルな笑いがオモシロかった「フレンチアルプスで起きたこと」のリューベン・オストルンド監督の新作。
本作も前作同様に一風変わったコメディで17年のカンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞、そして同年のアカデミー賞の外国語映画賞にノミネートとなればもう文句なしで【観るべし!】だろうってぇことで、張り切って観に行ってきた。

 テーマになっている差別、自尊心やエゴ、無関心さと手前ぇにも身に覚えもあるだけに気まずさや居心地の悪さを覚え、そんな現代人の道徳心や許容範囲といったものを辛辣で皮肉たっぷりに投げかけてくるメッセージの言いたいことは解るも、正直なところそこをビシっと捉えきれず終始手さぐり(何も難しいことは言ってないことと思うんだけど…)での鑑賞となってしまい、いまいち馴染めずだったのが実情…そんなこんなで確かにオモシロくはあるけれど世間での高評価ほどにはといったところ。
 パーティー会場でサルの真似する表現者の演技も喜劇の一環なのか? アートなのか? ガチでヤバい奴なのか? の区別のつかなさ、そして幼い女の子が爆発する美術館が作製した「スクエア」のCMの過激さについて劇中でその説明がなされ、その意図するところに理解も納得もできるもその必要以上の過激さを受け入れられるかといえば「?」で、このエピにかれこれ10年ほど前に賛否両論で話題になった少年兵が登場した日清のカップヌードルのCMを観たときの複雑な感情を思い出し、過激さや昨今のエロ漫画の過度の猥褻への規制も芸術だから表現だからを理由にどこまでが許されるのか?をあらためて考えさせられる。

 つまるところ、ガキの頃から手前ぇの見たくなものには目を瞑り、聞きたくないものには耳を塞いできたし、基本的な公序良俗は必要と思っているオレとしては本作は合せ鏡で自分自身を観させられてる感じがするから居心地が悪いってぇところになる。

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» ザ・スクエア 思いやりの聖域 [象のロケット]
スウェーデンの現代美術館のキュレーター(企画責任者)である男性クリスティアンは、次の展覧会で「ザ・スクエア」という「思いやりの聖域」をテーマにした作品を展示すると発表した。 そんな時、携帯と財布を盗まれた彼は、GPSを使って犯人をあぶり出すことに成功する。 一方、PR会社が過激な映像で展覧会の宣伝を図り大問題になってしまう…。 社会派ブラック・コメディ。... [続きを読む]

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