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2018年5月19日 (土)

ラジオ・コバニ

Radio_kobani
 オランダ
 ドキュメンタリー
 監督:レバー・ドスキー
 出演:ディロバン・キコ
     
     
     


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 シリア北部のクルド人街コバニは、2014年9月に過激派組織ISによって占領されるが、クルド人民防衛隊が猛反撃に出ると同時に連合軍も空爆支援に参加し、翌年の2015年1月に解放される。
住民たちは戻ってくるが、戦闘の影響で街のほとんどががれきの山と化していた。
その状況下で、20歳の大学生ディロバン・キコさんは友人とラジオ番組をスタートさせる。

 ヘビーリスナーってぇワケでも、手前ぇでネットラジオを開設してるワケでもねぇけど、昔から【ラジオ】という存在そのものが大好きで、タイトルや背景にラジオがある作品の電波を敏感にキャッチする傾向にあるってぇことで張り切って観に行ってきた。

 イスラム国との戦闘で街の大半が瓦解したクルド人街で若い女性がラジオ局を開局し、生き残った人々や兵士、商売を再開させた店主や職人たちの声を届ける番組をスタートさせることで街の復興と人々に連帯感や希望を与え、そして東日本大震災のとき同様にラジオが果たす役割の大きさが感じられ、ドキュメントでありながら主役の女性がいつか生まれてくる自分の子供にコバニの過去から現在を伝え未来=平和を託すつくりが素晴らしくあった。
 撮影クルーが死んでしまうかも知れない危険を冒しながら撮影された実際のクルド人とイスラム国との間で繰り広げられる銃撃戦、バラバラもしくは腐乱、白骨化した宗教上理由から放置されたままになイスラム国の兵士の遺体を瓦礫の中から掘り起こして処理しするシーンは精神的にかなり堪えるものが…そんな中を無邪気に遊ぶ子供たちや率先して身を軍に置く多くのクルド人女性兵士たちの姿は日本のニュースで伝えられている以上の現実に当初は若い女性が紛争地でラジオ局を開局するまでの紆余曲折を追った軽い感じのものと思っていただけにかなり衝撃的。

 ラベー・ドスキー監督は本作をきっかけにコバニの再建を支援するため【映画館】開設の計画を持ち実現のため奔走しているとのこと。復興するには何より食料と飲み水の供給とインフラの安定化が最重要であるのは十分以上に解るけど、ラジオや映画館のように娯楽も必要だよな。

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» ラジオ・コバニ [象のロケット]
トルコとの国境に近いシリア北部のクルド人街コバニの大半は、イスラム国との戦闘で瓦礫と化した。 そんな街で、20歳の女子大生ディロバンは友人と手作りのミニラジオ局を立ち上げ、ラジオ番組「おはよう コバニ」の放送を開始する。 生き残った人々や、戦士、詩人などの声を届ける番組の内容と、ディロバンや街の人々の素顔を映し出すドキュメンタリー。... [続きを読む]

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