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2017年6月25日 (日)

22年目の告白 -私が殺人犯です-

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 日本
 サスペンス&ミステリー
 監督:入江悠
 出演:藤原竜也
     伊藤英明
     夏帆
     野村周平


【物語】     (シネマトゥデイ)
 阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件が発生した1995年、三つのルールに基づく5件の連続殺人事件が起こる。
担当刑事の牧村航はもう少しで犯人を捕まえられそうだったものの、尊敬する上司を亡き者にされた上に犯人を取り逃してしまい、その後事件は解決することなく時効を迎えるが、ある日、曾根崎雅人と名乗る男が事件の内容をつづった手記「私が殺人犯です」を発表し…。

 時効制度が廃止されからだいぶ時が経つだけに何ゆえ今になって時効が題材のものを持ち出してきたのかと、不思議でならなかったのだけれども、何でも韓国映画「殺人の告白」(残念ながら未見)のリメイクとのこと。
まぁそれはそれとして、去年は「クリーピー」「ミュージアム」と、話題のワリには散々な結果に終わった日本のサスペンスものなんで、例えリメイクであっても起死回生の一打であればを期待に、張り切って観に行ってきた。

【ネタバレ要注意】
 出来ればテレビの2時間サスペンスのようにキャストを見てコイツが犯人とキャストの名前で判断して観るのは避けるべきところなんだろうけど、22年前の事件の犯人役が藤原竜也というのは年齢的見た目と、無くはないけど犯行時が15歳以下というのも犯人として考えにくいんで、端から候補から除外しながら鑑賞。そうなるとおのずとニュースキャスターの仙堂しか残らず…案の定…といったところ。
 年齢的違和感を整形手術によってカバー、時効制度廃止から7年も経ってからのハイリスク&ローリターンの行動なんかは説得力に欠けるし、ミスリードするためとは言え、一部の事件の被害者の関係者による真犯人あぶり出し共同作戦ならば、美晴は書店勤めではなく、それこそ出版社だと思えてならないし、ヤクザの橘だって最初から仲間に組み込んでれば曾根崎もムダに的にかけられるリスクを背負うこともねぇし、警察にはできない立ち回り方でいろいろできたろうにと思えてならず、そんなこんなで日本のサスペンス映画の雑さや都合で塗り固められたキャストありきの作りが目について仕方がない。
 たとえ清掃員であっても、よりによって自殺の道具、武器にもなる【尖った鋲】のピアスをあけてる奴を収監施設内に入れるワケもなし。細かいようだけど、そういうところが大事だと思うんだよね。それに被害者の関係者も5人中4人しか出てきていなかったよな…食堂の人も殺されてたような気がするんだよなぁ…確かに22年後にはその食堂に男の人がいたことはいたけど、物語に絡んでなかったしね…まぁ、ここに関してはオレの思い違いしてるところが大きくあるけどね。

 藤原竜也は安定のってぇところだけど、22年という月日の長さと年齢的見た目の溝を思うと、やっぱりここは伊藤英明と年齢的に近しい俳優さんにするべきだったと。そうすればギリギリまで犯人の目星がつきづらくあったかもと。
もう一人の主役の伊藤英明はこの程度だろうなぁで、結局のところ仲村トオルの一人勝ちってぇやつだな。

2017年6月24日 (土)

セールスマン

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 イラン&フランス
 ドラマ&サスペンス
 監督:アスガー・ファルハディ
 出演:シャハブ・ホセイニ
     タラネ・アリシュスティ
     ババク・カリミ
     ファリド・サッジャディホセイニ


【物語】     (シネマトゥデイ)
 共に小さな劇団に所属する夫婦は、ちょうど劇作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演していた。
教師として教壇にも立つ夫が家を空けた隙に、転居したばかりの家で妻が何者かに乱暴されてしまう。
その日を境に二人の生活は一変し…。

 以前のような堅いイメージから変わりつつあり、ここ近年オモシロい作品を連発しているイラン映画。
しかも監督が秀作「彼女が消えた浜辺」「別離」のアスガー・ファルハディ監督なうえに、16年のアカデミー賞の外国語映画賞受賞とあって、公開を楽しみにしていた作品だったんで、張り切って観に行ってきた。

 不法侵入と暴行事件…確かにコレで十分にたいしたことではあるんだけど、サスペンス劇として鑑みれば、殺人なんかと比べると些細な出来事なんで、話をそれほど広げようにもと思うも、これが大間違いで、関わった人物の心模様と徐々にズレていく夫婦の関係を見事に描いていて、前記の2作品同様にサスペンスでありながらも犯人捜し云々ではなく、静謐で重厚な人間ドラマといったところで、期待を裏切らない作品だった。
 事件をすべて警察に任せて決着をはかりたい夫と、恐怖心と女性としての矜持からそれを拒む妻、それぞれの感情の違いから徐々に関係にズレが生じていく様が、なんともスリリングで息詰まるものが。
夫も当初は犯人に償わせるために犯人捜しをはじめるも、何時しか事件の恐怖心を克服できずがゆえに、夫婦関係、仕事、所属する劇団の芝居と、すべてのことに支障をきたすようになったのはと妻に対する憤りと意固地さへと変っていき、内に怒りを燃やして静かに暴走し始めていく様と、後味の悪さを覚えずにはいられないラストがスリリングさにさらに拍車をかけていて素晴らしかった。
 惜しくらむは、劇中で演じられるアーサー・ミラーの「セールスマンの死」の内容を知らなかったこと…きっとリンクなり暗喩してただけに概要だけでも知っていれば、きっと今以上にオモシロく、感慨深く観られたことと思えてならない。
本作や「人生タクシー」を観ていて思うことは、思いのほかイランは近代化されてるし、街並みもゴミがあまりなくてキレイで、言われてるほどキケンなところではないように感じられるし、素直に行ってみてぇなぁと。

 夫役のシャハブ・ホセイニと妻役のタラネ・アリシュスティは同監督の「彼女が消えた浜辺」「別離」にも出演。
正直なところ、監督さんの名前はバッチリ憶えてはいたけど、両俳優さんの顔と名前は…もうさぁ、南米の俳優さん以上に顔の見分けつかねぇんだから、コレばかりは仕方のねぇってぇやつだよ。
アスガー・ファルハディ監督とタラネ・アリシュスティはトランプ政権の移民政策等への反対を表明するためにアカデミ賞授賞式をボイコットとのこと。まぁ、お祭りはお祭りとしてという思いが無きにしもだけど、こういう気概はキライじゃないし必要だとも。

2017年6月17日 (土)

パトリオット・デイ

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 アメリカ
 ドラマ&サスペンス
 監督:ピーター・バーグ
 出演:マーク・ウォールバーグ
     ジョン・グッドマン
     ケヴィン・ベーコン
     J・K・シモンズ


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 2013年4月15日。アメリカ独立戦争開戦を記念して毎年開催されるボストンマラソンで、ギャラリーの歓声を受けながら多くのランナーが疾走していた。そしてすさまじい爆発音がとどろき、煙が吹き上がる。街がパニックに包まれる中、FBIは爆発をテロと断定。ボストン警察のトミーは、捜査の指揮を執る捜査官リックらFBIとぶつかり合いながらも共に犯人を追う。やがて、黒い帽子の男と白い帽子の男の存在が捜査線上に浮かび…。

 まだ記憶も新しいボストンマラソンで起きたテロ事件の犯人を追う実録ものの本作。
先日もイギリスで有名女性アーティストのコンサート会場を狙った本作同様のソフトターゲットとされるテロが起きたばかりということもあって観ておくべきかなぁと。というのは建前でホントは、ご贔屓のマーク・ウォーバーグス主演だし、何より捜査機関の実録ものが大好きということもあり、期待していた作品だったんで、張り切って観に行ってきた。

 事件が起きたのが4年前のことだから記憶も新しいと思ったけれども、本作を観てみれば犯人による中国人男性を人質に取ったり、銃を奪うために大学の警備員を射殺、郊外の街中で警官隊と銃撃戦を展開と、犯人逮捕に至るまでに多々の出来事が起こっていたようで、この辺のことは今までまったく知り得なかったことなんで驚きだったし、普通の殺人事件とかならば地元警察とFBIとの確執等があったりするんだろうけど、テロという非常事態時だからこその協調姿勢は、国の保安=愛国心の現れを垣間見た思い。
 記録映画のようなカメラワークはとても臨場感と緊張感があったし、捜査にあたった捜査官たちだけではなく、不幸にも被害にあった被害者たちの以前以後のそれぞれの日常、ラストでの本人たちによるコメントはとても胸を打つものがあると同時にその前向きな姿勢にも感動。また、シートを掛けられた子供の死体のそばで見張り番をする警官の表情と、運ばれていく子供に向かって敬礼で見送るシーンがとても印象的。
 本作とは関係のない話しになるうえに、3年前まで愛煙家だった身で言うのも何なんだけど、J・K・シモンズ演じるピュジリーズ署長がタバコを吸うシーンを観ていて、歩きタバコによる焼けコゲやヤケド被害、今話題の受動喫煙による健康被害と、タバコもテロに近いものがあるかも知れないなぁと、思ってみたりみなかったり。

 マーク・ウォールバーグが演じるサンダース巡査部長は架空の人物とのこと。だけに何故にヒザを痛めた設定だったのかが気になって仕方がない…リアルにヒザ痛だったかも…。
ジョン・グッドマンにJ・K・シモンズと捜査機関に属した面々の俳優陣の渋さといったらで、取り分けてケヴィン・ベーコンのクセの強さを消した抑えた演技は最高のひとこと。

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