スプリット
アメリカ
ホラー&サスペンス
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ジェームズ・マカヴォイ
アニャ・テイラー=ジョイ
ベティ・バックリー
ジェシカ・スーラ
【物語】 (シネマトゥデイ)
高校生のケイシーは、クラスメートのクレアの誕生パーティーに招待される。
帰りは、彼女とクレアの親友マルシアをクレアが車で送ってくれるが、途中で見ず知らずの男性が車に乗り込んでくる。彼に拉致された三人は、密室で目を覚まし…。
ご贔屓の監督さんということもあって、今まで大不評だった「レディ・イン・ザ・ウォーター」「ハプニング」を擁護してくるも「エアベンダー」ではさすがに擁護のしようもなく、「ヴィジット」以降は新作が公開されても劇場に足を運ぶ気にはなれず、ここのところ距離を置いていたM・ナイト・シャマラン。そんな中、多重人格という題材に漠然と往年の勢いを取り戻した感を感じなくもだったんで、久々にシャマランワールドを堪能すべく、張り切って観に行ってきた。
【ネタバレ要注意】
同監督の「ヴィレッジ」をはじめ「エスター」「崖っぷちの男」といくつかのミステリー作品の謎を半ばで直観とひらめきをもって見破った実績と自負があるんで、「今回も見破ってやんよ!」とかなり気を張ってヒントや伏線を見落とさぬよう観るもミステリー要素はそれほど感じられず、思いのほかフラットな展開であると同時に思いっきり拝借したのか?「24人のビリー・ミリガン」の趣。
終盤に入るとビーストなる24人目の新たな人格…というより怪物の登場に漠然と同監督作品の「アンブレイカブル」に似るなぁと思いながら観ていると、まさかまさかのその「アンブレイカブル」との関連作品だった。
当初は基本人格時はケイシー=アニャ・テイラー=ジョイ、他人格時=ジェームズ・マカヴォイとし、男のアジトにあるいくつもの部屋もそれぞれの人格を表す装いとなっているものだろうと予想し、かつ同じ多重人格もののジョン・キューザック主演の傑作「アイデンティティー」のようなオチを期待したのだけれどそのような捻りはなく「アンブレイカブル」と絡んでますにモヤモヤとしつつもヤラれたの思いに。
と、シャマラン監督は以前ほどのパワーは感じらねぇことを再確認するも、最後の最後に「アンブレイカブル」の主役ブルース・ウィリスの登場と、クレジット後の本作と「アンブレイカブル」が激突のテロップに素直に「観てぇッ!」と思わされたことは、何だかんだ言ってまだシャマラン監督に期するところがあることを再確認ってぇ感じかな。
多重人格者役だけに一人でいろいろなキャラを演じ分けないといけないジェームズ・マカヴォイはやりがいのあってオモシロくあっただろうけど、その反対に瞬時に入れ替わったりしなきゃなんねぇからきっと大変なことと思う。それだけにインパクトは大。
良くみればカワイイし、思いのほかナイスバディのケイシー役のアニャ・テイラー=ジョイの目力がとても印象的だったんで、オレが着地した通りのオチならば次回作に登場してくれことと思う。何にせよ注目しておくに損はなさそうだ。
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