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2017年4月 8日 (土)

夜は短し歩けよ乙女

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 日本
 アニメ&ロマンス&コメディ&ファンタジー
 監督:湯浅政明
 出演:(声の出演)
     星野源
     花澤香菜
     神谷浩史


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 クラブの後輩である“黒髪の乙女”に恋心を抱く“先輩”は、「なるべく彼女の目に留まる」略してナカメ作戦を実行する。
春の先斗町に夏の古本市、秋の学園祭と彼女の姿を追い求めるが、季節はどんどん過ぎていくのに外堀を埋めるばかりで進展させられない。さらに彼は、仲間たちによる珍事件に巻き込まれ…。

 深夜アニメで「有頂天家族」(原作&アニメともども大好きっす!)の第2期がスタート、そして去年には直木賞受賞といま波にノリまくっている森見登美彦の代表作でもある本作の映画化、しかも作画をはじめ製作スタッフがやはり同著者の深夜アニメ「四畳半神話大系」と同じスタッフが終結とあって公開を楽しみにしていたんで「時は短し歩けよオッサン」ってな感じで、張り切って観にってきた。

 原作だと冴えない先輩が想いを寄せるもアプローチできないでいる黒髪の乙女に対して行う通称「ナカメ作戦」(ナるだけ、カのじょの、メにとまる作戦)の悲喜こもごもの模様を春夏秋冬の1年を通して語るものであったのに対し、本作は【夜は短し】タイトルに準えて一夜の出来事に変更されていたことで、時系列的にも変な感じだし、何よりかなり気忙しいが故に本来の持ち味であるユッタリとしながらも小気味良いテンポが失われていたように感じられた。
 最初から言葉足らずのエピが続くもんだから既読者でもいまいちオモシロく感じられなくあったところに持ってきて、よりによってストーリー上いっちゃん大事な学園祭のエピをイジくり倒したうえに重要な要因を端折ったことでさらに言葉足らずとなり、終盤での先輩と黒髪の乙女のロマンスの行方に盛り上がりが欠けてしまっていた。しかもその学園祭の行がミュージカル調のつくりでオモシロくないうえに冗長で正直なところかなり白けさせられた。
 「四畳半神話大系」同様に独特の空間やテンポ、変人たちによる宴はオモシロくもあるも、その実かなりクセが強くあるだけに人によってはツボにハマる…と言うか馴染めるまでに思いほのか時間を要することを解消するために改変をしたんだろうけど、見事に空回りというか上滑りで大失敗ってぇ感じかな。森見作品の小ネタが随所に出てきた遊び心に関しては好印象。
何にせよ「有頂天家族」同様に原作に忠実につくり1クール、12~3話で深夜アニメで放映した方が名作アニメと称されたんじゃねぇかなぁと思えてならない。

 冴えない先輩役に星野源と聞いたときは、草食系で童貞感もあってバッチリかもなんて思ったけど、やはり本職でない故なのだろう、お世辞にもヨカッタとは言い難し…。それに引き換え賑やかしの客寄せパンダとして見ていた、パンツ総大将役のお笑い芸人ロバートの秋山の本職としてやっていけんじゃね?と思わせる上手さにビックリ!あらためて芸人さんのマルチぶりを見た思い。黒髪の乙女役の花澤香菜、学園祭事務局長役の神谷浩史は言わずもがな。

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