トッド・ソロンズの子犬物語
アメリカ
コメディ&ドラマ
監督:トッド・ソロンズ
出演:エレン・バースティン
キートン・ナイジェル・クック
ジュリー・デルピー
ダニー・デヴィート
【物語】 (シネマトゥデイ)
病気がちな子供を持つ母親は、ダックスフントを新しく家族として迎えるものの、あまりにも問題ばかり起こす子犬に音を上げ、結局その子犬は映画学校の講師を兼任するピンチに陥った脚本家や、ひねくれた女性のところを渡り歩き…。
これといって観たいと思える作品が見当たらなかったところに目に飛び込んで来た【子犬物語】の文字にワンコ好きとしては食指が反応してしまうところだし、この手は安定したオモシロさがあるから大きくハズレることもねぇだろうし、何より久々のダニー・デビートを観たくあったんで、それならばと張り切って観に行ってきた。
わんこもそれぞれの飼い主の近くにはいるけど、物語に直接絡むものではなかったし、4つあるエピのうち1&2はきちんと繋がっているのに、3&4はそれぞれ独立した話と変則的なつくりで、いろいろ戸惑わされるも、後ろ向きな生き方と境遇にある人々たちをブラックでありながら優しくもある目線でつづった、一歩ではなくほんの半歩だけ前に進み始めるそれぞれの人間ドラマは、当初期待していたものとだいぶ違いはしたけれど、感慨深く何だかんだでオモシロかった。
だけど、1話目のエピの少年のワンコに対する言動は心響くものはあれど、逆に彼の親のワンコに対する接し方、身勝手さは業腹だし、オチも放浪犬の末路しても4話目の孫娘の彼氏のアート作品の形態、そして全編を通して少なからず死を語ってきたことを思えば、なるほどと納得できるもウェイトとして【ワンコ > 映画】なもんだからもんスゲェ胸くそが悪い。
胸くそ悪ぃけど、それもひっくるめてオモシロかった…だけど、やっぱり胸くそ悪ぃ! と思いのほか深く印象に残る作品だった。
久々となるダニー・デビート、70歳オーバーであるにも関わらず、彼の名を知り始めた「バットマン」シリーズや「殺したい女」のころとそう変わらずで、年齢不詳とはまさにこのことってぇ感じ。
彼が出演した3つめのエピは正直なところ必要あったのか?そうでないのか?判じがたくあるけど、鬱々とした愁いある役どころの存在感は抜群でさすがといったところ。
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