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2018年12月31日 (月)

18年劇場で観た作品タイトルIndex

Iggy_2


 18年、劇場で観た作品のIndexです。

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2018年6月24日 (日)

ガザの美容室

Degrade
 パレスチナ&フランス&カタール
 ドラマ
 監督:タルザン・ナーセル
 出演:ヒアム・アッバス
     マイザ・アブド・エルハディ
     マナル・アワド
     ダイナ・シバー

                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 パレスチナ自治区、ガザの美容室は、離婚調停中の主婦やヒジャブをかぶった女性、結婚を控えた若い娘や出産間近の妊婦らでにぎわっていた。ところが通りの向こうで発砲騒ぎがあり、美容院は孤立してしまう。
極限状態で女性たちは平静を装っていたが、いつしかトラブルになり…。

  風変わりなコメディでいまいちノリきれなかったという記憶しか残っていない「D.I.」という作品をを観たのがかれこれ15年ほど前のことで、それ以来となる2度目のパレスチナ映画。
なかなか触れる機会に恵まれない国の作品であることはもちろんとして、男性中心の中東社会にあって女性たちによる美容室という限られた空間での密室会話劇の設定に大きく惹かれ、気になっていた作品だったんで張り切って観に行ってきた。

 監督は政治どうこうではなく市井の人たちの暮らしや人生を描いたと言っていて、確かにその通りなんだけれども少なからず、年齢も違えば生活環境も恋愛&結婚観そして宗教観も違う女性たちが、戦闘に巻き込まれ閉じ込められることとなった美容室という小さな空間で繰り広げられる会話と諍い劇は、いくつもの民族と宗教が入り乱れている地域なため常に紛争常態にあるイメージしかないパレスチナという特異な空間の縮図といった趣が感じられる。
 問題を抱えていたり独善的な女性がいたりとそれぞれキャラ立ちもしていたし、交わされる会話にそれぞれの暮らしや人生が垣間見ることができるも、どれもあまり変わり映えがないうえにダラっと続いて…と、興味ふかくあっただけに気持ちもったいなかったかなぁと。事あるごとに鳴る携帯電話の設定にイラっとさせられのとは逆に美容室の上空を飛ぶイスラエルのドローンの飛行音がとても不気味で怖い。

 勉強不足もあってパレスチナとイスラエルの対立程度のざっくりした構図しか知らなかけれど、本作を観るとハマスとかファタハとかパレスチナの自治権をめぐって対立する複雑な内部構造とそれ故の高い失業率と蔓延する麻薬問題と実情を知ることができて勉強になった。

2018年6月23日 (土)

女と男の観覧車

Wonder_wheel
 アメリカ
 ドラマ
 監督:ウディ・アレン
 出演:ジム・ベルーシ
     ジュノー・テンプル
     ジャスティン・ティンバーレイク
     ケイト・ウィンスレット


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 1950年代のコニーアイランド。遊園地のレストランでウエイトレスとして働く元女優のジニーは、再婚同士の夫と自分の連れ子と一緒に、観覧車の見える部屋に住んでいた。
平凡な日々に幻滅し、海岸で監視員のアルバイトをしている脚本家志望のミッキーとひそかに交際するジニーだったが、ある日久しく連絡がなかった夫の娘が現われたことで歯車が狂い始め…。

 クリント・イーストウッド翁同様に80歳を過ぎてなお1年に1本の割合で映画を撮り続けているウディ・アレン翁の最新作。
翁のレトロ感漂うオシャレでシニカルな大人のコメディが大好きだけれども逆に翁のシリアスな作りがあまり得意でないこともあって気持ち二の足を踏む感が無きにもだったけれども今までにあまり目にした記憶がないほどに凝った映像美に惹かれるところが大きく年中行事だしってぇことで張り切って観に行ってきた。

 男と女、ニューヨーク、古き良き時代そして語り部といつも通りのウディ・アレン節が炸裂すると昼ドラ程度の安っぽい不倫劇もまたひと味違った趣が醸し出され、あまり得意ではない翁のシリアステイストであるにもかかわらず最初から最後までガッツリ掴まれてしまった作品だった。
 主人公のアラフォー女性ジニーの過去への執着、不倫、若い子への嫉妬そして所かまわず放火して歩く息子の存在…もしかしたらそこに更年期障害も入ってか?常にヒステリック状態にあり、現状を受け入れず全てを他人のせいにする極まりない独りよがりと自己憐憫に浸るジニーの姿は狂気そのもので、まぁ男だからなのか?その辺の感情が薄いこともあってかオレとしてはやや引かされるものが…だけれどもその求心力は半端ないし、拗れてドロってても失われないシニカルさと軽妙洒脱さはさすが。
 舞台が遊園地ということもあってか、今までの翁の作品では目にしたことがないくらいに極彩色に彩られ、絵本&箱庭的なレトロポップな映像はまるで同じく敬愛するウェス・アンダーソン監督の趣がなくもだし、また雨をはじめ部屋に差し込む日の陰影の演出なんかは全然違うのだけれどもなんとなくエドワード・ホッパーの絵画を観いてる感覚で物語同様に見応えが大きくあった。

 前にも何かの作品の記事で書いたんだけけれども本作も歳をかさね、それを隠さないケイト・ウィンスレットの全体の肉付きやヌードになったときの腹回り微妙なタプみと年相応の【廃れ感】は絶妙で半端なくイイ。
今回のアラフォーの情緒不安定な役どころだけにそういうところを隠さない彼女を起用し起用されたのかなぁと。
そして「K-9」やシュワ氏の「レッドブル」と中学生のときに以来スッゲェ久々となるジェームズ・ベルーシの姿に感動。

2018年6月17日 (日)

榎田貿易堂

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 日本
 ドラマ&コメディ
 監督:飯塚健
 出演:渋川清彦
     森岡龍
     伊藤沙莉
     滝藤賢一

                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 ゴミ以外なら何でも扱うことを信条にしたリサイクルショップの榎田貿易堂を群馬県にオープンさせた榎田洋二郎。
店には夫婦仲がうまくいっていない従業員の千秋をはじめ、よく油を売りにくるヨーコ、コミュニケーション能力に問題のある清春、帰省して実家の旅館を手伝っている丈らがたむろしている。
ある日、店の看板の一部が落ちてきて、洋二郎は何かすごいことが起きる予兆だと言い…。

 以前からその姿を幾度となく目にしているにもかかわらず、今になってナゼか急に気になりはじめた名バイプレイヤーの渋川清彦と、多くいる若手女優さんの中にあって誰ひとりとして持っていない【やさぐれ感】に惹かれてしまった伊藤沙莉と今気になってしょうがないキャスティングと、醸し出されるユル~い空気感に惹かれて張り切って見に行ってきた。

 いくつかいまいちノリ切れない…というかよく理解できなかったエピがあったことは否定できないもののユル~い空気のなか繰り広げられる人生に行き詰った大人たちのひと夏の下ネタ全開の人生群像悲喜劇&青春譚は笑いあり涙ありで期待した以上にオモシロく終始イイ心持で観ることが出来た。
 登場したキャラの年齢からすると人生を達観するにはまだ若輩なような気がしなくもだけれど「人生にリハーサルはない」をはじめ「ムリしてでもムリしない方がいい」「案外人生は続く」「人生は途中でいきなり終わっても、ダラダラ続いてもつまらない」と心に響くセリフが多いうえに「このままじゃダメなのは解ってる」「何事も止め時がある」のテーマとメッセージも共感できるところが大きく個人的にはかなり好印象の作品となった。

 本作は渋川清彦が主人公なんだけれども伊藤沙莉が主役といったくらいに彼女の存在は強烈で、取り分けて青春ロマコメ映画に出演している同年代の若手女優さんじゃ決してやらないであろう秘宝館で大きめのおちんの張り型をもって手でこすってるエピは最高のひとことだし、タバコを吸うシーンも板に付いていてこの先が楽しみな女優さんであることを確信。
いつものクセの強さの足し算と引き算が絶妙だった滝藤賢一&余貴美子のふたりはさすがといったところ。

2018年6月 9日 (土)

デッドプール2

Deadpool2
 アメリカ
 アクション&ヒーロー&コメディ
 監督:デヴィッド・リーチ
 出演:ライアン・レイノルズ
     ジョシュ・ブローリン
     モリーナ・バッカリン
     ジュリアン・デニソン


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 のんきに過ごすデッドプールの前に、未来から来たマシーン人間のケーブルが現れる。
大好きなヴァネッサのためにまっとうな人間になると決めたデッドプールは、ケーブルが狙う不思議な力を持つ少年を守ろうと、特殊な能力があるメンバーだけのスペシャルチーム「エックス・フォース」を作る。

 16年公開に公開公開された「デッドプール」の続編。
最大の売り担っているのお下劣&悪ノリは大好物だから大大歓迎も世間の高評価ほどにオモシロいとは思えず、結局のところ可もなく不可もなくの結果にだったんでスルーでもヨカッタんだけど、現時点で本作以上に観たいと思える作品が見当たらず…
そんなワケで前作観ちゃってるし、話題作だから取りあえず観ておけってぇことで観に行ってきた。

 「007」シリーズを模したオープニングに惹かれはしたものの、クソったれのキャストだのなんちゃらのスポンサーだののフレーズに半端ない狙い過ぎ感に笑うどころか逆にウザさを感じてしまい、出だしから気持ち斜に構えてというか、一歩引いた心持ちのなか鑑賞となる。
 ラッセルの境遇とデッドプールとの交流と任務半ばで命を落としていくXフォースの面々の悲惨な姿に涙の哀楽のふり幅の大きいさはオモシロくあったし、世代的にど真ん中の80~90年代の映画ネタ(片目のウィリーの行は「グーニーズ」&出演していたケーブル役のジョシュ・ブローリンと二重のイジりはいちばん笑えた)にも笑わせてもらったものの、全体的にクドさ先行で世間の高評価ほどにビシっとハマれるものがなく、それ以上でもなければそれ以下でもなく取り立てて語ることがない適度にヒマつぶしになった程度の作品だった。本来ならば【時間巻き戻し=すべてチャラ】は反則技なところも、すべてがイイ加減という思いもあって赦せてしまうあたりや、クレジット時のライアン・レイノルズの自虐ネタは確かにオモシロくあった。

 いまいちパっとしなかったライアン・レイノルズが好きだったのに本シリーズで一躍スターになってしまってなんかつまんねぇ…
本シリーズとは逆に世間的には評判がよろしくない「グリーンランタン」だけどオレ的には結構好きだぜ♪
「X-MEN」のメンバーの登場やビル・スカルスガルドなどが顔を揃えるX-フォースの面々のキャスティングに思いのほか惹かれるものがあった。

2018年6月 3日 (日)

第31回東京国際ミネラルフェア

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 ハイアットリージェンシー東京で開催された第31回東京国際ミネラルフェアに2年ぶりに参加してきた。
前回は軍資金2万円内でおさめようと思うも、案の定あれも欲しいこれも欲しいとなり最後はクレジットカードを投入するはめになり、その後1~2か月は返済でカツカツの生活を送るはめになった苦い経験を活かし、今回はクレジットカードを持って行かず軍資金2万円のみで参加することに。
 スゴイ人ごみと蒸し暑さのなか会場を2~3周して目ぼしいものをチェック。
今回は思いのほかコレと思うものが見当たらず…そん中、持っていない赤銅鉱をみつけ、値段も手ごろだったんでとりあえず購入しコレクションの仲間入りさせるこことに。

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2018年6月 2日 (土)

友罪

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 日本
 ドラマ&サスペンス
 監督:瀬々敬久
 出演:生田斗真
     瑛太
     夏帆
     佐藤浩市


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 ジャーナリストを目指していたが挫折し、生活のため町工場で働くことになった益田は、同時期に働き始めた鈴木という男と出会う。鈴木は周囲と交流せず、過去を語ろうとしなかったが、同い年の二人は次第に打ち解け友情を育んでいく。
しかしあるきっかけから、益田は鈴木が17年前に世間を騒然とさせた連続児童殺傷事件の犯人ではないかと考え…。

 過去に殺人を犯した元少年犯と出会った元記者の青年の葛藤云々もさることながら加害者側家族のそれでも生きていかなければならない実状のなかにある感情や心身の置きどころというものに以前から少なからず興味があり、予告CMを観てもこの辺のことが描かれているように見受けられ興味を惹かれ公開を楽しみにしていたこともあって張り切って観に行ってきた。

 予告CMからするとタクシー運転の山内は鈴木(青柳)の父親のような作りだったもんだから、すっかりそうとばかり思い込んで観ていれば、山内は同じ加害者の父親でも鈴木(青柳)の事件とは全く無関係の加害者の父親であり、鈴木(青柳)の家族は全く登場せずで全力で戸惑ってしまった。薄幸な女性藤沢と少年院の保護観察官かなんかの白石という鈴木(青柳)に関わるふたりの女性が登場。益田意外に胸襟を開いた存在ということで、ふたりのエピが必要なのは解るも、逆に話があっちへ飛び、こっちに飛びとなり猟奇的バラバラ殺人状態でまとまりがなく、さらにかなり都合のイイそれぞれの相関性も気にかかりで、言わんとするところは解るけど結局のところ何がしたかったのかなぁ?と。
  息子が起した人身事故で奪ってしまった命とその遺族への長年にわたる償い、子の負担を少しでも減らそうする親としての想いと責任のために心身ともに疲弊する姿は殺人事件とは違い交通事故という自分にも起こり得る身近なものだっただけにリアルで、鈴木(青柳)&益田のエピよりも心に訴えかけてくるものは遥かに大きく感じられた。
山内の「家族を奪ったもの者が家族を持ってイイものか?」と義弟の「頭を下げることに慣れ過ぎてしまっている」のセリフはどちらも正論…というか響くものがあり深く考えさせられる。

 精神未発達と感情を殺して生きる鈴木(青柳)役の瑛太のフラットなセリフ回しがスゲェ巧い。今まであまり瑛太の演技を観たことがなかったんでこんなに巧かったんだと素直に驚かされた。だけにお世辞にも全体の作りの出来がヨカッタとは言い難かっただけに彼の演技がもったいなく感じられるし、もう一人の主役の生田くんが霞んだかなぁと。
佐藤浩市のさすがの安定感と村上淳の存在が目を惹く。

2018年5月27日 (日)

ゲティ家の身代金

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 アメリカ
 サスペンス&犯罪&ドラマ
 監督:リドリー・スコット
 出演:ミシェル・ウィリアムズ
     クリストファー・プラマー
     マーク・ウォールバーグ
     ロマン・デュリス


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 1973年、大富豪ジャン・ポール・ゲティは孫のポールを誘拐され1,700万ドルという高額の身代金を要求されるが、守銭奴でもあったゲティは支払いを拒否する。離婚して一族から離れていたポールの母ゲイルは、息子のために誘拐犯、ゲティの双方と闘う。一方、犯人は身代金が支払われる気配がないことに苛立ち…。

 なんとなくではあるけれど「エイリアン」の新シリーズに関わって以降、以前のような重厚さみたいなものが薄れてきたと同時にどれもオモシロいことはオモシロい【けど…。】な印象がオレのなかで定着化しつつある巨匠リドリー・スコット監督の実話をも基にした最新作。いろいろあってお気に入りの俳優さんのひとりでもある大御所クリストファー・プラマーが急遽起用され限られた日数で撮り直しされたにもかかわれず、この役で17年のアカデミー賞助演男優賞にノミネートと何かと話題が豊富とあって気になっていた作品だったんで張り切って観に行ってきた。

 誘拐犯と孫の身代金を払おうとしないアメリカの石油王の義父ゲティの内外両面の戦いを強いられる母は強しメンタルも強しのアビゲイルの孤軍奮闘ぶりと、徹底した人間不信と守銭奴のゲティそれぞれの人物像は確か惹きつけられるものはあるも、実話ベースでもあるし誘拐救出作戦が主眼でないから思った以上の展開はなく、今はどうだか知らねぇけれどそう言えば70~80年代のイタリアは誘拐がビジネスとして成り立ってたことを思い出させる程度の普通の誘拐映画だったかなぁと。
 元CIA職員チェイスがアビゲイルと行動を共にするうちにゲティ氏に悪感情を抱くようになり終盤で氏に「警護&防犯システム」を組んだのはオレと氏に圧力をかける行にそれまで氏の信任を得てそば近くに仕えてるワリにはそれほど有能さを感じさせることがなかっただけにようやくの姿に気持ち熱くさせられ、ストックホルム症候群に陥った誘拐犯チンクエンタの後日談が気になるところ。
また、鮮やかなモノクロでのゲイル氏のインタビューシーンにハイブランドのおしゃれなCM感があって目を惹く。

 いろいろあってゲティ役を急遽降板したケヴィン・スペイシーに代わって急遽起用された大御所クリストファー・プラマーの存在感は圧巻のひとことだし、アカデミー賞助演男優賞にノミネートも納得。
誘拐犯チンクエンタ役のロマン・デュリスも久々だったけど、それ以上に久々となったのが何気に豪華なキャスティングの「ビューティフル・ガールズ」以来約20年ぶりとなるティモシー・ハットンとの再会にチョイ感動♪

2018年5月26日 (土)

犬ヶ島

Isle_of_dogs
 アメリカ
 アニメ&アドベンチャー&ファンタジー&SF
 監督:ウェス・アンダーソン
 出演:(声の出演)
     リーヴ・シュレイバー
     コーユー・ランキン
     スカーレット・ヨハンソン


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 近未来の日本で、伝染病の犬インフルエンザが大流行し、犬たちは「犬ヶ島」に隔離される。
12歳の少年アタリは、捕らわれた愛犬スポッツを捜すため、メガ崎市からたった一人で小型飛行機を操縦し犬ヶ島へと降り立つ。島で出会った5匹の犬とアタリは、心の距離を少しずつ縮めていき…。

ポップでビビットな色彩感覚と優しく軽妙なサウンドを多用する音楽感覚、まるで絵本のようなフラットな映像と世界観が魅力の敬愛する映画監督のひとりであるウェス・アンダーソン監督の「ファンタスティック Mr.FOX」以来約10年ぶりとなるストップモーションアニメによる最新作。お気に入りの監督さんと常連の俳優陣、日本が舞台、わんこが主人公とこれだけで十分以上に劇場に足を運ぶ価値が大ありのところに18年のベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)受賞の付加価値付き。
というワケで張り切って観に行ってきた。

 犬たちの間でいろいろな症状があらわれるドッグ病が蔓延する近未来の日本で小林市長が人間への感染を防ぐため、すべての犬を犬ヶ島に追放と殺処分の設定は観る前から重々承知するも、いざ観始めるといちわんこ好きとしてこの設定が心に重くのしかかってくる。このイヤ~な気持ちが終始続くのか?と覚悟するも登場する島に収容されたわんこたちすべてが人間に対して怨みの感情を持たず、主人のもとに帰れる日を夢見ている健気だな姿に当初の不安は霧消し溢れる犬への愛情、ブラックユーモアと少しの切なさとウェス・アンダーソン監督の世界観を心ゆくまで堪能。
その反面、2~3発ぶん殴っただけじゃ気が済まねぇ理由で捨てられ、処分されていく動物たちがいる現実世界を思うと素直に最高だった!と言えなくもある感情があるのも確か。
 日本が舞台であるのは「パシフィック・リム : アップライジング」や「レディ・プレイヤー1」のように日本文化への敬意がいちばんの理由とするところなんだろうけれど、よくよく考えてみると諸説あれど本作とは真逆の保護を目的とした犬公方こと第5代将軍徳川綱吉によって制定された【生類憐れみの令】を巧く利用したのかな?と思えなくも。
また「七人の侍」のテーマ曲をはじめ、敵役の小林市長の風貌が「天国と地獄」のときの三船敏郎だったり、デュークの飼い主の映像の構図が「どですかでん」だったりと随所で黒澤監督作品へのオマージュが見受けられ探すのもオモシロかった。

 ビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、エドワード・ノートンにティルダ・スウィントンと常連組にリーヴ・シュレイバー、スカーレット・ヨハンソン、そしてオノ・ヨーコをチョイ役で起用とCV陣の顔ぶれは豪華にして贅沢過ぎ!難を言えば日本語字幕がそこかしこに出てきて忙しなさを覚える。
8割がた合ってはいるけど残りの2割はの和太鼓&相撲&寿司のシーン、【俳句】に至っては全くの「?」なところがジワる。

2018年5月20日 (日)

モリーズ・ゲーム

Mollys_game
 アメリカ
 ドラマ&サスペンス&伝記
 監督:アーロン・ソーキン
 出演:ジェシカ・チャステイン
     イドリス・エルバ
     ケヴィン・コスナー
     マイケル・セラ


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 モーグルのオリンピック代表の選考大会でけがをしてしまったモリー・ブルームは、競技から退くことを決める。
ハーバード大学に進学するまでの1年間をロサンゼルスで過ごすことにした彼女は、勤務先の上司から違法ポーカーゲームのアシスタントをしてほしいと持ち掛けられる。巨額の金を賭けるハリウッドスターや企業経営者に臆することなく、見事な采配ぶりを見せるモリー。やがて彼女は自分のゲームルームを構えて成功を収めるが、10年後にFBIに逮捕される。

 運営者側の実録ものなんで「賭博黙示録カイジ」のようなプレイヤーの駆け引きの緊張感は期待できないだろうけども実録ものもパチンコ&スロットを筆頭に基本的にギャンブルが大好き。おまけに何となくここ最近、「女神の見えざる手」を筆頭に出演作にハズレ無し感が強くあるジェシカ・チャステインときて、17年のゴールデングローブ賞の主演女優賞と脚本賞でノミネートとなればということで張り切って観に行ってきた。

 導入部のハイスピードな展開に惹き込まれるかと思いきや、上記の「女神の見えざる手」でもそうだったように膨大な情報量による早いセリフの応酬=字幕を追うのに気忙しさを覚える。
最初は合法で健全な運営方針も成功して派手になれば派手になるほど反社会的組織の目にとまり、何だかんだで海千山千の連中に食い物にされるのは必然で、この辺の才覚ひとつで成り上がれるアメリカンドリームからの転落劇には見応えはある。
 違法賭博でFBIにパクられた際に顧客情報を渡せば無罪放免なうえに没収された金も戻るという司法取引を持ちかけれらるも手前ぇと顧客とその家族の身の安全を考慮して頑なに拒否するモリーの姿にいろいろとキレイごと言ってるけど結局はただいろいろと弁明してるに過ぎず、且つ手前ぇの行動を美化しているような気が…。
そんなこんなでオモシロいことはオモシロいけれど、内容のワリにはの長尺も手伝っていまいち波に乗りきれずといったところ。

 モリー役のジェシカ・チャステインは才覚あるやり手の女性役がすっかり板についてきてその存在感はさすがと思うしまた期待させるものがあるけれど、逆にそのイメージが強くなりすぎて今後同じような役柄が続続いたりするとマイナスかもなぁと要らぬ心配をしてみる。いい面の皮だったモリーの弁護士役のイドリス・エルバと美味しいところを掻っさらっていったケヴィン・コスナーの渋めのオッサンたちの存在を楽しめたことが収穫のひとつ。

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