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2017年12月31日 (日)

17年劇場で観た作品タイトルIndex

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 17年、劇場で観た作品のIndexです。

                                                                                         
     

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2017年11月19日 (日)

悪魔祓い、聖なる儀式

Liberami
 イタリア&フランス
 ドキュメンタリー&ホラー
 監督:フェデリカ・ディ・ジャコモ&フランチェスコ・ヴィルガ
 出演:
     
     
     


                                                                                  【物語】     (シネマトゥデイ)
 シチリア島の有名なエクソシスト、カタルド神父のもとには悪魔につかれたと主張する人々が、教区だけでなく遠方からも大勢やってくる。これまで公開されることのなかった「悪魔祓い」の儀式の様子と共に、さまざまな悩みを抱え行き場を失って教会に殺到する人々の日常を、カメラが映し出す。

  シチリア島の教会にいるエクソシストたちと悪魔に憑かれた人たちの姿と戦いの実情を追った本作。
となれば以前から悪魔憑きにしろキツネ憑きにしろ真偽のほどは定かじゃねぇけどこの手のものにスゲェ興味があるところだし、ヴェネチア国際映画祭でも「オリゾンティ部門」なるよく解らない部門で最優秀賞受賞となれば信用度も高いとくれば、これは是が非でも観なくてはってぇことで張り切って観に行ってきた。

 悪魔祓いのミサに参加し神父の下に集まる人たちは家族との間に問題を抱えていたり、止めたい気持ちはあれど止めることが出来ないが故にその罪悪感に苛まれる薬物依存者と、首が180度回転したり、口からスライムを吐き出したり、ブリッジで階段を降りたりするようなものではなく、どうみても精神的に問題を抱えた人たちで、心療内科やセラピーでは解決できないところを先日観た「我は神なり」では神の名を騙っていたけれどもここでは祭服を着たカウンセラー=神父が悪魔の名を使いその責任すべてを悪魔になすりつけ治療=ミサと秘儀を施す様は当事者たちにとっては悪魔祓いなのだろくれど、傍から見る者にとっては一歩間違えれば「我は神なり」同様に詐欺の類に見えなくもの印象を受ける。
 その反面、医学のように責任の根源をビシっと突き詰めるのではなくアナタは悪くないと悪魔の責任にして逃げ道をつくるあたりは宗教の受容性や寛容さの高さを見る感じで、現代の細分化されるメンタル面の病から救済されるための昔から続く治療法&システムのひとつなんだなぁと。

 カタルド神父は救済を求める人に対して思いのほか突き放した物言いだし、電話越しで悪魔と対峙したり、儀式につかう聖水は水道水だし、塩はスーパーで売ってる食塩だったことを見ると到底【秘儀】には見えず。
ただ給料の未払いの相談は神父さんではなく弁護士さんなり仁鶴相談室長したほうがイイと思うわ。

まともな男

Nichts_passiert
 スイス
 コメディ&ドラマ
 監督:ミヒャ・レヴィンスキー
 出演:デーヴィト・シュトリーゾフ
     マレン・エッゲルト
     アニーナ・ヴァルト
     ロッテ・ベッカー


                                                                                  【物語】     (シネマトゥデイ)
 会社員のトーマスは休暇を使って、倦怠期の妻や思春期の娘と一緒にスキー旅行に行く。
家族団らんの旅の予定がなぜか上司の娘ザラまでついてくることになり、1日目の夜に彼女の所在がつかめなくなってしまう。
トーマスが街でザラを発見するものの彼女はレイプされたと衝撃の告白をし、トーマスは警察に行こうと彼女に言うが…。

 20年ほど前に観た「最後通告」という作品は終始ワケが解らず見事に玉砕…と、あまりイイ印象のないスイス映画だけれども、なんでも本国で大ヒットしたうえに同国の映画賞でも受賞とノミネート多数に興味を惹かれ、ちょうどイイ具合にコレといって観たい作品が見当たらねぇし、個人的に欧州の小ぶりなサスペンス作品は掘り出しものに巡り合うことが多々あるしってぇことで張り切って観に行ってきた。

 マジメで不器用で優しいだけが取り柄のトーマスが家族旅行に同行させた上司の娘の身に旅先でおきたトラブルをすべて丸く収まるように東奔西走、孤軍奮闘するも被害者、加害者、家族、そして手前ぇの保身とそれぞれの感情に翻弄され事は思うようにはならず、状況は逆に追い打ちをかけるようにさらに悪化…終盤ではついにトーマスの優しさリミッター(悪くいえば事なかれ主義)が外れて、それまでの比較的ユルりとしたテンポから畳みかけながらも静かに暴走する姿は切羽詰まった感がよく出ていたし、伏線回収も見事で派手さはないものの期待した以上に見応えのある作品だった。
 本作はサスペンスではなくコメディなのね…トーマスがみんなを思ってウソを重ねるもあちらを立てればコチラが立たずになりみんなから非難の目で見られ、何も悪くないはずなのに【事なかれ】や【その場しのぎ】のために手前ぇ自身がドツボにはまりもがく様なんか皮肉でダークで教訓めいていて…そう思い返してみればやっぱコメディ要素の方が強いか。
まぁなんにせよトーマスが思い描いた着地地点ではなかったけど、人柄はもちろんとして多少ズレてはいるものの思考面は大いに共感できる好人物だっただけにとにかくすべてが丸く収まってヨカッタヨカッタといったところ。

 トーマス役のデーヴィト・シュトリーゾフなる俳優さんは「ヒトラーの贋札」に出演してたらしいんだけど、全然記憶にねぇや。
原題の「NICHTS PASSIERT」をサイトで翻訳してみたら「何も起こらなかった」とのこと、なるほどまさにその通りの内容で納得も、片や邦題の「まともな男」って… まぁ確かに登場した人物たちのなかじゃかなりまともだったけれどもなんでこういう次第になったのだろうか?

2017年11月12日 (日)

IT / イット “それ”が見えたら、終わり。

It
 アメリカ
 ホラー
 監督:アンディ・ムスキエティ
 出演:ジェイデン・リーバハー
     ビル・スカルスガルド
     フィン・ウォルフハード
     ソフィア・リリス


                                                                                  【物語】     (シネマトゥデイ)
 とある田舎町で児童が行方不明になる事件が相次ぐ中、おとなしい少年ビルの弟が大雨の日に出掛け、大量の血痕を残して姿をくらます。自分を責めるビルの前に突如現れた“それ”を目撃して以来、彼は神出鬼没、変幻自在の“それ”の恐怖に襲われる。彼と同じく“それ”に遭遇した人々とビルは手を組み“それ”に立ち向かうが…。

 モダンホラーの帝王スティーヴン・キングの代表作の「スタンド・バイ・ミー」のジュブナイル的要素と氏の真骨頂であるホラーが組み合わさった「IT」が90年のTV版以来となる再度の映像化にいちキングファンとしては実によろこばしい。
ただそのTV版を観てからも原作を読んでからもだいぶ時間が経ってしまっていることもあって記憶がかなりヤバいという不安要素はあるものの今シーズン終盤のなかでもいちばん楽しみにしていた作品なんで張り切って観に行ってきた。

 TV版ではそれほど感じられなかった子供時代のトラウマや友達とのイイ思い出の追体験感はとても心地がヨカッタし、それと同時に子供たち個々の恐怖対象と歪んだ描写の親や大人に抱く恐怖心やコンプレックスのエピは思った以上に重くジメっとしたイヤ~な心持ちになりと、子供時代の理由なき恐怖、得体のしれないものへの恐怖一辺倒ではないつくりに「さすがはモダンホラーの帝王!」と今さらながらに感心。
 ここでオチは言えねぇところだけど、上梓した同時代の作品で「ミザリー」は別として本作のオチは「トミー・ノッカーズ」同様に何となく迷走していた感のある時期の作品で、お世辞にも納得いくオチではないだけに「大人時代のエピを省いて子供時代のエピのみにしたのね」と妙に納得するも最後に【第一章】の文字が…そうよね、本作はペニーワイズとの対決よりも負け犬軍団たちのいじめっ子&親との対決の方がはるかにオモシロイところではあるけど、普通に考えてこのままで終わるワケだわな。
 原作にあったかは忘れてしまったけれど、ベバリーが血まみれになるエピは「キャリー」を、エディのTシャツにあった牙向く車のイラストは「クリスティーン」、黄色いレインコートもキング作品(「アトランティスのこころ」)ではなじみ深くてとキングへのリスペクトと遊び心がオモシロイ。
そんなこんなで大枠とオチ程度しか覚えていないことが逆に吉と出たといったところだし、出来不出来の差が激しくあるキング原作映画のなかにあってかなり出来のイイ部類に入るのではなかろうかと。

ペニーワイズはTV版で演じたティム・カリーの方が見た目的にも遥かに怖いものがあったなぁ。
個人的な意見としてはこういう得体のしれないピエロとか怪人ってきっちり作り込んむより、メイクがハゲてるとか中途半端感というかチープ感があった方が逆に怖く感じられるように思えるんだけどなぁ。 大人版のキャスティングに期待。

2017年11月10日 (金)

乃木坂46 真夏の全国ツアー2017 FINAL!

No001 第1&2次の先行受付にハズれるも超奇跡的に第3次に当選し、念願かなって東京ドームで開催された「乃木坂46 真夏の全国ツアー2017 FINAL!」の最終日にペンライトを購入し張り切って観に行ってきた!
このツアーは推しである万理華とひめたんの乃木坂での最後のステージとなることもあって是が非でも観に行きたかっただけにウレシイの一言。
座席は2階席のほぼ最上段とメンバーの顔は全然見えないものの、メインステージを12時の方向とすると4時の方向のため3つあるステージとパフォーマンスの全体を俯瞰でき、そしてカラフルなペンライトで埋め尽くされた会場全体を見渡せと、たとえアリーナ&1階席だったとしても3時の位置、場所によってはスピーカータワー越しのためメンバー全員&ステージ全体を見えそうになさそうなことを思うとそれほど悪印象はなし。


                        
                                                                               開演前の注意事項の影ナレに生ちゃん&生駒ちゃん&みなみの「生生星」が登場しテンションも↑↑↑
オープニングの「制服のマネキン」はそれほどだけど、「世界で一番孤独なLOVER」「太陽ノック」「他の星から」とお気に入りの楽曲が続き、会場のボルテージにものまれ大興奮状態に。
第2部に入ると現行のアンダーメンバーのほかに、そこから巣立ち今では選抜の常連となった万理華、さゆ、飛鳥、みなみ、美彩先輩が加わりアンダー最強時代の「生まれたままで」等を披露し、終盤に生ちゃんのピアノ生演奏による「君の名は希望」 のセットリストに大感動。欲を言えば万理華&さゆの親友コンビによるユニット曲「行くあてのない僕たち」が聴きたかったし観たかった。
メンバーみんなカワイイけど、とりわけて生駒ちゃんの仕上がり具合が半端なく、もんすげぇカワイかった。


No002No003 アンコールでもいちばんお気に入りの「おいでシャンプー」「ロマンスのスタート」と続き「乃木坂の詩」にて〆。
万理華&ひめたんのラストステージであるにもかかわらず挨拶がなかったので、再度の登場あるかと思い待っていると、案の定メンバー全員ステージに再登場し、万理華&ひめたんが涙ながらに卒業の挨拶をし「きっかけ」を披露して全プログラムを終了。
もう気の強い万理華が涙に声を詰まらせる姿にオレも涙…まさかこの歳になってアイドルにハマり、推しの子の卒業に涙するとは思ってみなかったよ…r(^^;)
万理華(写真左)卒業後は生ちゃんを筆頭に琴子(右写真)&みなみ&きいちゃんを推していこうかと。
クリスマスライブか来年のバースデーライブのどちらかを狙ってみるか。

2017年11月 4日 (土)

氷菓

Hyoka
 日本
 ミステリー&学園&青春
 監督:安里麻里
 出演:山崎賢人
     広瀬アリス
     小島藤子
     岡山天音


                                                                                  【物語】     (シネマトゥデイ)
 神山高校に入学した折木奉太郎は、姉の指示で渋々廃部の危機にある古典部に入部する。
もともと必要最低限のことしかやらない“省エネ主義”の彼は、ここで誰よりも好奇心旺盛な千反田えると知り合う。
さらに折木と中学校時代から付き合いがある福部里志と伊原摩耶花も入部してきて…。

 原作は未読どころか原作があることすら知らず、だもんでTV放映時も別に期待をして観始めたワケでもなく、ただ何となく1話2話と観ているうちに徐々にそのゆるりとした空気のなか繰り広げられるたわいもない学園ミステリーの展開に惹かれ気づけば第2クールの最終話まで観てしまった経緯もあるし、今年は「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」「あさひなぐ」と普段なら観ないアニメ&コミックスの実写化ものに足しげく通ってもいるんで、それならば観ておけってぇことで張り切って観に行ってきた。

 謎解きといっても大仰なものではなく、学園生活で転がっているチョイと不思議な些細な出来事や過去にあった出来事や思い出をほじくり返しては仲間内でやいのやいのやってるだけ程度のものだから、本格的な謎解きを期待する人や原作&アニメ版を飛び越えていきなり本作に手を出しちゃった人にしてみれば、あまりにもダイジェスト的だった冒頭の2つほどの謎解きのエピのせいもあって全体的に「オイオイ…。」となってしまうのは否めねぇなぁと。
 比較的あたたかい目線で観ているオレですらそう思えたのも確かなところだし、 ましてや千反田える役の広瀬アリスは「いや彼女じゃないでしょ…。と言わざるを得いところではあったものの、余計な足し算引き算もしておらずの忠実な作りは好印象だし、強烈な印象を残す感じの作品ではないこともあり虫食い的に忘れているところがあったことも手伝って可もなく不可もなく楽しめたし、アニメ版ほど個々のキャラにイラっと来ることもななくで思った以上の出来栄えだったのではなかろうかと。

 やっぱどう考えても千反田える役の広瀬アリスは違うよなぁ…何かもっとこうほわわんとしたイメージなんだなよね。
う~ん…そうだなぁ…ちょっと違うかも知れねぇところだけど乃木坂46の佐々木琴子みたいな気がしないでも。
ここのところアニメ&コミックスものばかりが続く絶好調山崎賢人は雰囲気は合っていなくもだけど演技の方がチョットな…。

2017年10月29日 (日)

ゲット・アウト

Get_out
 アメリカ
 ホラー&サスペンス&ミステリー
 監督:ジョーダン・ピール
 出演:ダニエル・カルーヤ
     アリソン・ウィリアムズ
     ブラッドリー・ウィットフォード
     ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ


                                                                                  【物語】     (シネマトゥデイ)
 ニューヨークで写真家として活動している黒人のクリスは、週末に恋人の白人女性ローズの実家に招かれる。
歓待を受けるが、黒人の使用人がいることに違和感を覚え、さらに庭を走り去る管理人や窓に映った自分を凝視する家政婦に驚かされる。翌日、パーティーに出席した彼は白人ばかりの中で一人の黒人を見つける。
古風な格好をした彼を撮影すると、相手は鼻血を出しながらすさまじい勢いでクリスに詰め寄り…。

 不作なのか? それとも単に惹かれる作品に行きあたらないのか? 今シーズンはここまでホラーらしいホラー作品は「ウィッチ」程度しか観ていない。そんな中にあって低予算で大ヒットのホラー作品となれば観ないワケにはいかないし、何より【99%大絶賛】の解るような解らない謳い文句に惹かれ張り切って観に行ってきた。

【ネタバレ注意】
 白人コミュニティの中の黒人と差別・偏見ネタのうえからさらに紹介される恋人の実家と家族ネタが加わり、その違和感や不穏感たるやで冒頭から漂う空気の心地悪さといったらで上々の出だし。おそらくこういうオチなんじゃね?とつけた予想は裏切らることはなかったものの伏線の回収と畳みかけが見事で、不気味で怖いのにもしかしてコメディ?と思いたくなる趣とブラックさがなくもないオモシロ怖い作品だった。
 冒頭の車と鹿との衝突事件が主人公クリスに及ぼす心理効果からの催眠術の演出はマジでエグく、催眠術への対抗策と解術の攻防も一風変わったテイストでオモシロい。またローズの姓がアーミテージというのもたしか「隠れ家」の意味合いがあると聞いたことがある気がすることから考えると施術効果に巧くつながっていていなくてもで、よく考えたものだと感心させられる。

 メイドのジョージィナも怖かったけど、なにより夜の庭をこっちに向かって全力疾走してくる使用人の黒人男性の怖さと言ったら半端なくガチでブルっちゃうこと請け合い。
早いウチから事の真相に行き当たったクリスの親友のロッドが本作でいっちゃんおいしい役どころ。

2017年10月28日 (土)

ブレードランナー 2049

Br_2049
 アメリカ
 SF
 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
 出演:ライアン・ゴズリング
     ハリソン・フォード
     ロビン・ライト
     ジャレッド・レトー


                                                                                  【物語】     (シネマトゥデイ)
 2022年にアメリカ西海岸で大規模な停電が起きたのをきっかけに世界は食物供給が混乱するなど危機的状況を迎える。
2025年、科学者ウォレスが遺伝子組み換え食品を開発し、人類の危機を救う。そして、元捜査官デッカードが突然行方をくらませて以来30年の月日が流れた2049年には、レプリカントの寿命に制限がなくなっていた。

 前作の公開から30年以上の時が経ち、いまだ絶大な人気を誇る「ブレードランナー」の続編となる本作。
正直なところSFはあまり得意ではないけれども、深いテーマ性と何より巨匠リドリー・スコット監督の静謐で重厚な作風から「エイリアン」同様に数少ないお気に入りのSF作品でもあるし、デッカードとレイチェルのその後を知りたくもありだったんで、やっぱりダメだったの返り討ち覚悟で観に行ってきた。

 レプリカントの意思云々だけでもついて行くのがやっとなのに生殖(人間とレプリカントの間にできた子供?)だの、同様に意思を持つホログラムの女性と生命を持つ人間と持たないけれども人間の姿をした面々との間にある境界が解らず、なにがなにやらのチンプンカンプン無双に…正しいかどうかは「?」だけれども前作同様に「命」とか「意思決定」であったのかなぁと。
正直なところいまいちストーリーが掴みきれてねぇってぇのが実のところであり、同じSF作品なら「インディペンデンスデイ」程度に軽~く観られるものがオレには向いているようで、そんなワケで見事に返り討ちに。
 うどん屋の屋台とか漢字があふれた日本テイストの雑踏の踏襲(前作、やはりリドリー・スコット監督の「ブラックレイン」ほどの湿気感は感じられず)と前作でデッカードの相棒だったガフ(「バトルスター・ギャラクティカ」のアマダ艦長役のE・J・オルモスだったとは知らんかった)の登場としかも折り紙を折っているエピはウレシかった。それも折ったのが羊ってぇのも心憎い。
終盤での巨大な倒壊した裸婦像の数々に江戸川乱歩の「パノラマ島奇譚」「影男」「大暗室」あたりを想起させられたくらいが感じ入ったところかな。

 ライアン・ゴズリングの愁いを帯びながらも無表情な感じがとても印象的。前作のショーン・ヤングに変わってのヒロイン、ジョイ役のアナ・デ・アルマスもカワイかったし、あと役名ど忘れしたけどダリル・ハンナばりに強かったKを追う女性シルヴィア・フークスのふたりの女性の存在に目が行った。

2017年10月22日 (日)

我は神なり

Thefake
 韓国
 アニメ&サスペンス&ドラマ
 監督:ヨン・サンホ
 出演:(声の出演)
     ヤン・イクチュン
     クォン・ヘヒョ
     オ・ジョンセ


                                                                                  【物語】     (シネマトゥデイ)
 ダムの建設が決定し、水の底に沈む予定の小さな田舎の村に、乱暴者で村人たちに煙たがられているキム・ミンチョルが久々に戻ってくる。彼の妻をはじめ隣近所の人たちはこぞって新たに村に建てられた教会に通い、若きカリスマ牧師ソン・チョルを崇め立てていた。ある日、ミンチョルは警察で指名手配犯のポスターに教会の長老といわれるチェ・ギョンソクが写っているのを目にし…。

 宗教に関しては無神論者でもないし、困ったときの神だのみのその場限りの信仰心しか持ち合わせていないクセに人がどういった理由で信仰に目覚め、のめり込んでいくか?のプロセスと新興宗教の信者獲得の手口に興味がある。本作はまさに持てこいだし、韓国産のアニメという珍しさも手伝って公開を楽しみにしていた作品だったんで張り切って観に行ってきた。

【ネタバレ気味注意】
 全てが狂ってる、歪んでる、卑しく誰ひとりとして好感が持てない…だけど、その衝撃は半端なく大傑作の一言!
真実を語りながらもその唯我独尊、厚顔無恥ゆえ誰からも信じてもらえない家族はもちろん他人からも嫌われる男、神の名を騙り嘘を信じ込ませて金を吸い上げる詐欺師、神の教えを忠実であろうとするがゆえに無自覚の悪に陥る牧師、そして疑うことをせず盲信する村人を軸に対立、信仰とは?を問い、そして神の存在を信じその名を唱えながらも救われない人たちの憎しみやもどかしさに満ちた作りは凄まじいまでにエグい。コレがアニメではなく実写だったらどんな具合になってたのだろうか?
 儒教の国でありながら大半がキリスト教徒であり、風土に合わせた独特の進化を遂げ、新興キリスト教が多く派生した韓国ならではの宗教事情の歪み(新興宗教ならこの辺の歪みは世界共通だろうけどね)を観させられたといった感じで心底スゲェ作品を観たという思いでいっぱい。また終盤からラストにかけてのミンチョルの娘の希望を撃ち砕く引き金となった「運命だから」のセリフと、自分が招いた結果に後悔し赦しをを乞うため神にすがる自業自得とはいえその救われなき痛々しい姿に心が重くなった。
 だいぶ前に観た「ぼくのおばあちゃん」でも同様な印象をうけたのだけれども、韓国の田舎って未だに整備されていないところが多くあるように見受けられる。こういった辺りは格差が厳しい韓国の都市部と田舎の格差の姿なのかなぁとも。
とにもかくにもスゴイ作品で、今シーズンのベスト作品の上位の上にくること間違いなし!

 公開中の「ソウル・ステーション / パンデミック」「新感染 ファイナル・エクスプレス」ともにすこぶる高評価のヨン・サンホ監督。
そんなワケだから観に劇場に足を運んでみようかなぁと思うも、本作を観た今となっては本作以上の衝撃は得られそうにもねぇし、この昂ぶりを大事にしてぇという思いもありでどうするか思案中…何にせよ要チェックの人物であることに変わりはない。

2017年10月21日 (土)

女神の見えざる手

Miss_sloane
 フランス&アメリカ
 ドラマ&サスペンス
 監督:ジョン・マッデン
 出演:ジェシカ・チャステイン
     マーク・ストロング
     ググ・ンバータ=ロー
     ジョン・リスゴー


                                                                                  【物語】     (シネマトゥデイ)
 敏腕ロビイスト、エリザベス・スローンは、銃所持を後押しする仕事を断って、大会社から銃規制派の小さな会社に移る。
卓越したアイデアと決断力で、困難と思われていた仕事がうまくいく可能性が見えてきたが、彼女のプライベートが暴露され、さらに思いも寄らぬ事件が起こり…。

  ご贔屓のトムさん主演の最新作「バリー・シール」を観るつもりも、いくら大好きな実録犯罪ものとはいえコメディタッチのものよりも、先日のラスベガスでの銃乱射事件とリンクするかのようなアメリカの銃社会と銃規制に関するロビイストを扱った政治サスペンス劇の本作の方が魅力度も社会性の度合いも大きくあったんで、間際になってトムさんに背を向けることに決定。
これも敏腕ロビイストに説きおとされたものと思って許してくれと、心の中でトムさんに謝りつつ、張り切って観に行ってきた。

 敵陣営の人物を盗撮盗聴し弱みを握っての抱き込み、銃による被害者のメディア利用と目的達成のために汚いことこの上ない数々の手口を仕掛けるエリザベスは常軌を逸した感が半端なく、主人公としては共感するには難のあるキャラクターではあったけれども、莫大な資金と支持者を持つ大きな組織、伝統的な風潮を相手に勝利を収めんとするならば徹底して人間性捨て去る姿に圧倒させられ、当初は仲間すら信用せず利用するものであったエリザベスが最後に頼りとしたものが仲間に至った姿も爽快と、期待を遥かに上回る出来でかなり見応えのあるオモシロい作品だった。
 観ているとおそらくレーガン大統領暗殺未遂事件の後日譚やコロンバイン銃乱射事件等の出来事が随所でモチーフになていることが窺え、それと同時に前半部での仲間同士のミーティングでの会話の内容も統計やら事例、判例が多々登場しその圧倒的な情報量ゆえについてい行くのに疲労感を覚えたのと、エリザベスが窮地に陥りながらも勝ちに勝るものなしだけが理由で勝ち目の低い戦いに身を投じ、戦い抜いたとは思い難く…ほかに突き動かす【何か】があったように思えてならないし、相手が出した切り札より強力な切り札が何なのか?が即わかりしてしまうあたりはもったいなく、この辺が難といえば難だったかなぁと。
 ロビイストってざっくり言って折衝役程度のものとして見てなかったけど、どこまでが本当なのかは「?」として本作を観る限りじゃ、優秀なロビイストとバックに資金をもった組織があれば法案の良し悪しは関係なくのように見えなくも…つまるところ政治を動かしているのは政治家ではなくで何とも…といったところ。

 「ゼロ・ダーク・サーティ」のイメージが強いこともあってジェシカ・チャステインは特異な職業の役柄が似合う。
個人的に本作は派手さはないものの雇い主のロドルフォ・シュミット役のマーク・ストロングに目が行った。
ホントこの俳優さんも守備範囲広いよなぁと感心。

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