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2018年12月31日 (月)

18年劇場で観た作品タイトルIndex

Iggy_2


 18年、劇場で観た作品のIndexです。

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2018年2月11日 (日)

花咲くころ

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 ジョージア&ドイツ&フランス
 ドラマ&青春
 監督:ナナ・エクフティミシュヴィリ
 出演:リカ・バブルアニ
     マリアム・ボケリア
     ズラブ・ゴガラーゼ
     ダタ・ザカレイシュヴィリ


                                                                                      【物語】     (シネマトゥデイ)
 ジョージアがソ連から独立して間もない1992年の春、エカは、首都トビリシで母親と姉と暮らしていた。
彼女の親友のナティアは、父親がアルコール中毒のために家庭が荒れていた。ある日ナティアは、好意を寄せてくれる少年から弾丸入りの拳銃をプレゼントされ…。

 ロシア&東欧、中東にインドあたりの作品はよく観るもこれが、アジアとヨーロッパの中間地帯で旧共産圏のいわゆる中央アジア?あたりの作品となるとあまり…というか観た記憶がない。そんな中、ロシア語読みのグルジアから英語読みのジョージアへと国名を変えたニュースも記憶に新しいジョージアから世界の映画祭で賞を受賞した本作が公開。
劇場も単館系の超老舗の岩波ホールだから、まず秀作であることに間違いなしってぇことで、初場所で優勝したジョージア出身の栃ノ心のお祝いも兼ねて張り切って観に行ってきた。

 ロシア体制からの離脱とそれに伴うロシアとの紛争、経済的未熟さ、そして世界的にも問題視されている低年齢での婚姻と誘拐婚といういまだ古い因習がまかり通るジョージアという国の不安定な実状に対しての常態(諦観?)と反発を思春期のふたりの少女たちの不安定な心情を重ね合わせて語っていて静かながらも見応えのある作品だった。
また、ふたりのあいだを行き来するいつ引き金が引かれるのか気が気でない銃の存在は停戦状態にあるもまたいつロシアとの再びの紛争の口火にも思えたりで感慨深い。
 国名以外は欧米諸国ほどに知識を持ち合わせない第三世界の文化、風俗、風習のためちょいちょい理解しがたいところが目につく難はあれど、女性ということで理不尽な思いをする第三世界の思想は興味深く、同様に第三世界で女性監督のサウジアラビア映画「少女は自転車に乗って」と併せて観るとより一層感慨深く観られることと思う。
これまた中東の映画同様に政情不安でなければきっとキレイで良い国なのだろうと思える町並みや景色、食べ物、音楽がすげぇ新鮮で行きたくなってくる。

 ヨーロッパとアジアの中間、そしてロシアにも中東にも近いということで顔立ちがエキゾチックで幼いながらも大人びていて美人。まぁそういう地域だからこそなのか?顔立ちだけでなく体つきもどことなく大人びているせいもあってスコールでびしょ濡れになるシーンなんかは肌を露出しているワケでもないのに妙な色気が漂っていて目を惹く。

2018年2月10日 (土)

羊の木

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 日本
 ミステリー&ドラマ
 監督:吉田大八
 出演:錦戸亮
     木村文乃
     北村一輝
     松田龍平


                                                                                      【物語】     (シネマトゥデイ)
 刑期を終えた元受刑者を自治体が受け入れる新仮釈放制度により、閑散とした港町・魚深市に男女6人が移住してくる。
市役所職員の月末一は彼らの受け入れ担当を命じられるが、移住者たちの過去を住民たちに知られてはならないという決まりがあった。やがて、全員に殺人歴がある犯罪者を受け入れた町と人々の日常に、少しずつ狂いが生じていき…。

 基本的にジャニーズに属する俳優さんは得意ではないのだけれども、これがナゼ(おそらく嫌味のない男前ってところがなのかもね)かタッキーと本作の主役である錦戸クンだけは大好き。
それはそれとして、個人的にここ数年の邦画のミステリー&サスペンス作品は連敗続きときてるんで今回もまたの一抹の不安はあるものの物語もキャスティングもかなり魅力的ということで、張り切って観に行ってきた。

 原作は未読。不穏な空気が漂う中、元殺人犯という過去を持つ普通でない6人が更生プログラムを通じて過去からは逃れられないながらも普通であろうと努力する6人それぞれの過去と今への向き合った生き方、後にそんな彼らの素性を知っても彼らの内にある【善性】を感じ、信じて受け入れた人たちとの関係の人間ドラマはしっかりと描かれていたように思えて見応えがあった。
取り分けて図らずも集うこととなったのろろ祭の酒席での荒れ模様と、悪人は悪人でしかないと思わされるエピの緊張感は半端ないうえに心胆寒からしめるものがあってとてもヨカッタ。
 「のろろ様」の由縁は申し分なしもまるで半魚人のような見た目(まぁタコを神様と崇めてるところはこのような見た目も無くもないんだろうけど)と岬にあるそののろろ様の巨像にリアリティが感じられず…奇をてらわずに普通になまはげのような鬼のようなものでも十分にヨカッタ気がするし、何よりラストのエピにはかなり「えぇ…。」とさせられるものが。
細かいこというとのろろ様の首をサルベージするシーンの場所が落ちたところと港内と違ってるのもどうかと…。

 錦戸クンは「県庁おもてなし課」でもそうだったけど役所勤め、晩熟の好青年、いわゆる【THE 普通】の役どころがよく似合ううえに巧い。また6人のなかでひとりだけ最初からう違うオーラを放つ松田龍平、北村一輝のチンピラ風情に田中泯の重厚さとそれぞれさすが。その反面、たまには違った役柄の松田龍平と市川実日子が観たくあるのも本音。

2018年2月 3日 (土)

RAW ~少女のめざめ~

Grave
 フランス&ベルギー
 ホラー&ドラマ&青春
 監督:ジュリア・デュクルノー
 出演:ギャランス・マリリエ
     エラ・ルンプフ
     ラバ・ナイト・ウーフェラ
     ジョアンナ・プレス

                                                                                      【物語】     (シネマトゥデイ)
 厳格なベジタリアンの家に育ったジュスティーヌは、姉も在学する獣医学校に入った後、新入生の通過儀礼として生肉を食べることを強要される。学校になじみたいジュスティーヌは、生まれて初めて肉を口にする。
その日を境に、ジュスティーヌの隠れた本性が明らかになり…。

 【失神者続出】の謳い文句に「外人は何かにつけて大げさなだかんなぁ…」と斜に構えてしまうも、その衝撃さで16年のカンヌ映画祭でスタンディングオベーションの高評価を得たと聞けば気にもなるし、そういう趣味も嗜好もまったく無いものの【食人(カニバリズム)】の禁忌を扱った作品に少なからず、魅せられ惹きつけられるもするということで、張り切って観に行ってきた。

 今までに食人を扱った作品を観て、多少ウゲっと思うことはあっても胃がムカムカしてくることもそれほど嫌悪も感じたこともなかったけれども、それまで食人としての気質はうかがわせるところはあったもののコレといったものがなかったところに来て、心身ともに変調を来たし徐々に狂気じみてくるジュスティーヌが手前ぇの髪の毛を喰って吐き出し、覚醒を決定的にした切断された姉ちゃんの指に喰らいつく演出は他の食人作品と比べて派手さがないぶん逆に描写がリアルなうえに食すシーンも少ないことで与えるインパクトも大きく感じられたことで、若干の吐き気を覚えてと本作はどうも性に合わず…また、舞台が獣医学部ということでいくつかの動物の死体を目にし、コレが必要以上に精神的に堪える…。
 とは言うものの、ただの食人ものとしたものではなくそれまで菜食主義だった少女が肉を食したことで変調を来たすといったあたりは成長過程や通過儀礼であり、ほかに肉食を性への目覚め、抑圧からの解放、アイデンティティ、家族の愛とかなりメッセージ性が多く描かれている割にはキレイにまとまっていて素晴らしくあった。
また姉妹による噛み合い、親父さんに隠された秘密もなかなかで、気持ち性に合わずと言いながらもなんだかんだでオモシロく観られたのかなぁと。

 ジュスティーヌ役のギャランス・マリリエの覚醒してからの狂気じみた表情、とりわけて半分白目をむいて狂態に陥っているシーンや眉間にシワを寄せてにらみつけと、若いにもかかわらず目の演技が半端なくスゴイ。
整えてはいるんだろうけど無造作に見える眉毛、処理してないワキ毛に陰毛(この辺は設定でまた違ってくるんだろうけど)なんかはハリウッドにはない欧州らしい生々しさが感じられる。

2018年1月28日 (日)

殺人者の記憶法

Memoir_of_a_murderer
 韓国
 サスペンス&犯罪
 監督:ウォン・シニョン
 出演:ソル・ギョング
     キム・ナムギル
     ソリョン
     オ・ダルス


                                                                                     
【物語】     (シネマトゥデイ)
 かつて連続殺人を犯し、アルツハイマー病を患うビョンスは、接触事故に遭った後にテジュという男と出会う。
その異様な雰囲気から彼が殺人鬼であると直感したビョンスは、警察に通報しようとする。
だがテジュが警察の人間であったことから誰もまともに取り合おうとしない。たった一人でテジュの凶行を食い止めようとするが、アルツハイマー病による記憶の喪失に苦しめられるビョンス。そして新たな殺人事件が発生し…。

 例年にないくらいにサスペンス作品に触れる機会に恵まれなかった昨シーズンだったけれども、その反動なのか?今年はここまで本作を含めて劇場で観た6作品中半分がサスペンス作品とかなりのハイペース。
そんな中、何気に多くのサスペンス作品で秀作を世に送り出しているイメージのある韓国がまたスゲェ設定の作品を送り出してきたうえに本国でも大ヒットに公開を楽しみにしていた作品だったんで張り切って観に行ってきた。

 「手紙は憶えている」は結果そうだったけれども、本作のようにアルツハイマー型認知症を前面に押し出した殺人鬼の設定はすげぇ斬新に思え、さらに「幽波紋使いは幽波紋使い同士引かれあう」のごとく、その元連続殺人鬼と新手の連続殺人鬼の攻防戦とぶったまげの設定のブっ込みに「マジによく考えだしたものだ!」とただただ感心するばかり。
 新手の殺人鬼を追い詰めるもボケ状態のため記憶が飛び、その都度ふり出しに戻るうえに現実なのか?妄想なのか?それとも惑わすための振りなのか?の区別をつかせないリードも巧く、記憶は失われていくのに手と感覚が殺人者としての本能を覚えていたりと観ていてスゲェもどかしくスゲェ不気味。また不気味、スリリングの一点張りではなく時にボケ状態をコミカルに描くことで「もしかしてコメディなん?」と思わせる緩急の差もスゴい。
 ただ、これで解決かと思うともう一転、最後の最後にもう一転と一向に解決を見ないつくりは、まるで夢野久作の「ドグラマグラ」の趣。その堂々巡りにオモシロくもさすがに「しつけぇ。」の感情に…それとも、もしかしたら今までのこと自体全てが【虚構】だったのか?とも思えてくる…とにもかくにも一筋縄ではいかねぇ作品。

 まぁそんなに韓国映画を観てるワケでもないこともあって中国語圏の俳優さんとくらべるとどうもいまいち覚えが悪い…。
それはそれとして、元殺人鬼役のソル・ギョングのまともな時の必死さ、ボケたときの呆けた表情、そして最後の鬼気迫る表情と役への入り込みかたは目を見張るものがある。新手の殺人鬼ミン・テジュの終始浮かべる薄ら笑い、アン・ビョンマン署長役のオ・ダルスの味わいと、あらためて韓国もイイ俳優さんが揃ってるなぁと。

2018年1月27日 (土)

ジュピターズ・ムーン

JUPITER HOLDJA
 ハンガリー&ドイツ
 SF&サスペンス&ドラマ
 監督:コルネル・ムンドルッツォ
 出演:メラーブ・ニニッゼ
     ジョンボル・イエゲル
     ギェルギ・ツセルハルミ
     モーニカ・バルシャイ


                                                                                      【物語】     (シネマトゥデイ)
 医療ミスによって病院を追われ、難民キャンプで働く医師シュテルン。
彼は難民を違法に逃がし金を得ては、医療ミスの遺族に渡す賠償金に当て、訴訟の取り下げを狙っていた。ある日、被弾して重傷を負った少年アリアンがキャンプに運び込まれる。
彼に重力をコントロールし浮かぶ能力があるのを知ったシュテルンは、金もうけに使えるとキャンプから連れ出す。
一方、アリアンを撃った国境警備隊は隠ぺいを図ろうと二人を追跡し…。

 重力操作によって宙に浮く少年…これがハリウッド作品であれば確実にスルーするところも東欧のSF作品となれば物珍しさも手伝って、先日観たロシアの超人ヒーローを扱った「ガーディアンズ」同様に大きく興味を惹かれるところ。
しかも本作は2017年のカンヌ映画祭のパルム・ドールにノミネートとあれば、ただのSF娯楽作品ではなかんめぇの期待もあって気になる作品だったんで張り切って観に行ってきた。

 少年が宙に浮くということ以外はなんらSF的なところは皆無…先で述べたようにただのSF娯楽作品で終わるワケはあんめぇと思ってはいたけれども、思っていたのとこうも大きくかけ離れてしまうと肩透かしを喰らった感は拭えない…。
 宙に浮くアリアンを通じてシリアからの難民問題とそれにともなうテロ行為とハンガリーにおける政治、社会問題を提起しつつ、かつ宙に浮く=天使として演出し、宗教、信仰をも描いて(シュテルン医師がアリアンの前に膝をつき靴ひもををなおすという聖書の一節のシーンは天使ではなくどうみても【主&神】としか見えない)いてタルコフスキー監督の「惑星ソラリス」とはまたひと味ちがった哲学の趣があって、欧州的なつくりのSF作品だったかなぁと。
 とまぁマイナス要素の方が目に目立つもやさしさや希望が感じられるラストはそれなりに響くものがあったし、冒頭でアリアンがハンガリーに密入国に失敗し移民局だか国境警備隊だかに追われ逃走するエピと、重力操作によりある一室を360度回転させたエピ時のカメラワークによる臨場感と浮遊感は高くまるで追体験しているようですばらしい。

 20年ほど前にハンガリーを旅した祭に利用したブダペスト東駅が今ではシリア難民で溢れ、まるで難民キャンプの様相を呈している現状に初の欧州の地だったこともあって何かと思い入れがあるだけに複雑な思いに…。

2018年1月21日 (日)

ガーディアンズ

Zashchitniki
 ロシア
 アクション&アドベンチャー&ヒーロー
 監督:サリク・アンドレアシアン
 出演:アントン・パンプーシュニー
     サンジャル・マディ
     セバスティアン・シサク
     アリーナ・ラニナ


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 冷戦下のソ連。違法な遺伝子操作で誕生した、特殊能力を持つ兵士による超人部隊が作られようとしていた。
しかし科学者のクラトフが研究所を爆破し、超人たちも姿を消してしまう。
50年後、超人化したクラトフがロシアの崩壊を画策。獣化能力を持つ科学者アルススらかつて行方をくらました4人の超人はクラトフを倒すため再び集まりガーディアンズを結成する。

 去年の年末にディズニーによるFOX買収のニュースを耳にし、ついに「X-MEN」も「アベンジャーズ」合流が確定的となり「コレでオモシロかったシリーズ作品がひとつ消えた…」と消沈していたところにロシアからその「X-MEN」を意識した…というより丸パクリのヒーローが登場!これがマーベル関連なりハリウッド作品であったならばスルー間違いなしのところだけれども、これがロシア版となれば物珍しさも手伝って話は別。
正直なところスカされる確率は【大】もそこを差っ引ても観る価値も【大】ってぇことで、張り切って観に行ってきた。

 90分チョイという短尺なこともあってか、特殊能力を持つ超人と敵ボスの来歴、チーム結成、初の対決までの展開は紆余曲折も挫折らしい挫折もなく、まるで30分枠の戦隊もののごとく、考える間もなくもんスゲェ勢いでサックサク進んでいく。
敗北を喫したの機に特殊能力のほかに強化スーツや新たな武器を身につけ、そして力を結集しての必殺技とお約束もきちんと描きつつもこの辺りから雑さや粗さが目立ち始め、中盤以降からラストに向けてテンポもオモシロさも大失速…。
 【クマ】化するメンバーが登場。ふつう獣人化というと真っ先に思い浮かべるのは【オオカミ】という先入観があるために意外性のある変化球は目を見張るものあり。よくよく考えれば【クマ】ってぇいうあたりがいかにも【ロシア】ってぇ感じだわな。
高速で移動するハンの武器である二振りの半月刀、チームを指揮する女性上官のおオケツふりふりのあからさまな歩き方とビジュアル面(CGの出来ばえ云々は別として)は文句なし。
旧ソ連で遺伝子操作実験で多くの罪のない人たちの命が奪われた云々のセリフに「この時代にどんだけの人たちを粛清してきた口が何を言うか!」とツッコまずにはいられなかった。

 なんか全力で続編つくる気満々みてぇだけど、本作以上のものは期待できそうにねぇかなぁと。
まぁ何にせよそれなりにオモシロく観られたってぇところ。

2018年1月20日 (土)

ルイの9番目の人生

The_9th
 カナダ&イギリス
 サスペンス&ミステリー
 監督:アレクサンドル・アジャ
 出演:ジェイミー・ドーナン
     サラ・ガドン
     エイデン・ロングワース
     アーロン・ポール


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 生まれてから毎年命にかかわる事故に見舞われてきた少年ルイは、9歳の誕生日に崖から転落し、奇跡的に命を取り留めるが昏睡状態になってしまう。彼を目覚めさせようと担当医パスカルが奔走する一方、ルイの周囲では父親が行方をくらまし、母親のもとに誰からのものかわからない警告文が届くなど、不可解な出来事が頻発。さらにパスカルも悪夢に悩まされ…。

 予告やチラシで目にした「9年で9度死にかけた少年」の設定をはじめ不可解、悪夢と数々の魅惑的なフレーズに思いっきり食指がのびるも、その反面こういうフレーズで修飾された心理サスペンス作品は得てして終始ノリ切れず気持ちハズレの微妙な結果になってしまうことがまま…そんなワケで期待半分、不安半分の心持のなかとりあえず観に行ってきた。

 不安的中…悪かぁねぇんだけど中ダルみもしたし微妙にノリ切れねぇんだよなぁ…と言ったところ。
ファンタジーだのサスペンスだの人間ドラマだのといろいろと詰め込まれていて、一見ギレルモ・デル・トロ監督「パンズ・ラビリンス」の趣のようなんだけれども決してそういうワケでもねぇし、本来ならば宣伝文句とおり衝撃的で感動的なオチなんだろうけど、途中で大方予想がつくうえに納得できたような出来ないようなで言うほどの感動もなく、逆にモヤモヤ感が半端なく正直なところ心持ち整理がつかず、何をどう語ったらイイのやら?な作品となってしまった。
 最近では流行りなのか? それともたまたまそういう設定の作品に連続して当たっているだけなのか? 解らないけれども本作も唯一の良識人で誰よりも愛に満ちた人であったある人物以外は誰一人として好感が持てない。
主人公のルイからしてペットに対してのある行動だけではなく、諸々のものの考え方を鑑みてもかなり病んでるんじゃね?としか思えず、正直なところ心底からイヤ~な気持ちにさせられる。
 まぁそんなこんなで多々思うことはあれど決してキライな作りではなし…好きキライが分かれる作品かなぁと…観る前からある程度こういう結果になることは目に見えていたとはいえ、こんなことなら素直に「ジオストーム」(こっちはこっちでハズレ感半端ねぇけどね)を観ればヨカッタかなとなぁと。

 事件を捜査するダルトン刑事役のモリー・パーカーはスゲェ久々の拝顔となった。
若いころは薄い面立ちで薄幸そうな雰囲気を漂わせてたイメージだったけれど、刑事役も似合うくらいに貫禄がついたようでなんかイイ感じに歳をとった感じ。あとはルイの母親役のサラ・ガドンが美人だったなぁくらい。

2018年1月14日 (日)

ホペイロの憂鬱

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 日本
 ドラマ&ミステリー
 監督:加治屋彰人
 出演:白石隼也
     水川あさみ
     永井大
     郭智博


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 サッカーチーム、ビッグカイト相模原のホペイロ(用具係)を務め、忙しい毎日を送っている坂上栄作。
選手のスパイク管理が本来の仕事なのだが、なぜかスポンサーからの援助金の減額、広報用ポスターの盗難、敵チームのスパイ潜伏といったトラブルの解決を押し付けられてしまう。
J2昇格の懸かっている決戦の日が迫る中、何かと口うるさい広報らと力を合わせながらそれらの問題に対処しつつ、ホペイロとしての職務も全うしようとする坂上だったが…。

 正直なところ物語がオモシロそうだからというワケではまったくなく、背景にある日本においてJ3というプロサッカーリーグ3部において、J1のビッグチームとくらべて圧倒的にハード&ソフト面で小規模とするサッカークラブチームの実情とあり方のほうに興味があってというワケで張り切って観に行ってきた。

 広報用ポスターの盗難、監督が大事にしているクマのぬいぐるみの紛失と劇中繰り広げられるトラブルを織り交ぜてコミカルに描きつつもスポンサーからの援助金減額、ピークを過ぎた高額の有名ベテラン選手の存在、J2昇格という上のカテゴリーに見合った補強にともなう現契約選手&スタッフの大量解雇、そして身売り問題と歴史が浅く組織としても発展途上のチームの実情を思った以上にしっかり描いていた国内リーグ好きとしてはかなり見応えのあるオモシロく感慨深く観られる作品だった。
 まぁ実際のところホペイロ(用具係)を常雇しているのはJ1とJ2の一部くらいなもので、J3でたとえ雇っていたとしても長期的に見れば真っ先に解雇されてしまうところだし、大事な仕事であるにもかかわらず雑用係と軽く見られがちでホペイロって思っている以上に損な役回りだなぁと。
また、先で述べた他の選手と比べて高額な年俸をもらっているにもかかわらず、ピークを過ぎて以前のような結果も出せない焦燥感と元日本代表という矜持、そして引き際も視野にいれての有名ベテラン選手の心のあり様や他のスタッフやゼロから支えたサポーターの存在が描かれいたあたりも好感がもてる。

 ビックカイト相模原はモデルというワケじゃないんだろうけど実際にJ3に所属するSC相模原がモチーフになっていることもあってこれらの物語りがリアリティに感じられた。対戦相手も富山(カターレ富山)、信州(AC長野パルセイロ)とこちらもモジったチームが登場して観ていてとても楽しくあった。
主人公の白石隼也はあまりピンと来るものなかった…脇を固めた球団社長の菅田俊と真の雑用係の川上麻衣子のベテランの存在が光る。菅田俊って強面なのに本作のような人のイイ役が似合うしまた巧いからスゲェ。

2018年1月13日 (土)

目撃者 闇の中の瞳

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 台湾
 サスペンス
 監督:チェン・ウェイハオ
 出演:カイザー・チュアン
     ティファニー・シュー
     アリス・クー
     クリストファー・リー


                                                                                     【物語】     (シネマトゥデイ)
 新聞社の実習生シャオチーは、2007年のある晩、山道で当て逃げ事故を目にする。雨の中、シャオチーが駆けつけると被害者側の運転手は死亡し、助手席の女性も虫の息だった。それから9年後、花形記者となったシャオチーは、取材の帰りに中古で購入して間がない愛車をぶつけてしまう。その車を修理工に見てもらったところ…。

 台湾産の青春恋愛譚&群像劇が大好物なもんだから台湾映画を観るとなると8割がたコレらの毛色の作品がを占めている。
そんななかにあって珍しく台湾産のサスペンス劇というだけではなく、本国台湾で大ヒットしたうえにあちらの映画賞「金馬獎」で5部門にノミネートされたとのことに否応もなしに食指が伸びてというワケで張り切って観に行ってきた。

 購入した中古車がいわく付…それも手前ぇが9年前に目撃した事故の当事車…もぅこの設定だけでも十分に不気味なところにその9年前の事故の真相解明のエピのスリリングさが加わりその緊迫感はかなりもの。おまけに「我は神なり」同様に主人公のシャオチーをはじめとする登場人物ダレひとり好感が持てないところに持ってきて、過去、嘘、疑惑不信に満ちた彼らの言葉と行動のひとつひとつで真相が目まぐるしく二転三転し、その都度あらたな事実が明かされてとけっこう気ぜわしい。
 終盤にはいると唐突にシャオチーを襲撃してくる人物が登場し物語はあらぬ方へ向かいはじめ「何じゃこりゃ?」と思うもここから一気呵成に伏線回収がはじまり、ほつれた糸を見事に一本に縒って真相へ導き、最後はまさかのホラーのテイスト、そして大団円を迎えたのちに真の真相が…は圧巻。
 調査の手がかりとなる高級茶葉の行は中国語圏のお国柄が出ていて興味深い。そういえば「瞳の奥の秘密」でも「顔や住所は変えられても好きなサッカーチームは変えられない」とサッカー大国アルゼンチンらしい演出があったっけ。思いのほかこういうところでお国柄を窺えたりしてオモシロい。

 妻夫木くんに2~3発パンチをかました風貌で役柄のインパクトによるところ大かもしれないけれど、登場した誰よりも強い印象をのこした主人公シャオチーを襲撃するウェイ役のメイソン・リーってあの巨匠アン・リー監督の息子さんとのこと。
日本に限らずハリウッド、香港でも二世が出てくるも大多数がコレといってパっとしないなかにあってメイソン・リーは期待させるものがあるんでガンバって欲しくあるかなぁと。

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